Y:そう言えば、前人未到の33秒台を狙うと言ってからもう6年も経ちますね。
S:ヤバイですよね。狼少年になってしまう(笑)。でも、言い訳するわけじゃないけど、世界記録や33秒台は、自分の問題だけではなく色んな条件が揃わないと出せないんですよ。まず、カルガリーやソルトレイクなどの高速リンクじゃないと出せない。しかも、高速リンクで開かれる大会がシーズン後半に組み込まれていることが条件なんです。シーズン前半だと、身体がまだ出来ていないし、感覚も鋭敏になっていないじゃないですか。そこで開かれる大会もオリンピックとか、世界スプリント選手権、世界距離別選手権とか、大きな大会であることも必要条件。プレッシャーのかかる大会の方が狙い易いですね。だから、ソルトレイク五輪の時が大きなチャンスだった。今だから言えるんですけど、そこで33秒台と金メダルを取ろうと密かに思っていたんですよ。でも、腰がダメになって、悔しかったですけどね。今年の身体でも、世界記録は出せますね。自信はあります。でも、高速リンクはワールドカップの開幕戦だったので、物理的条件は揃わなかった。だから、世界スプリントに照準を絞ったんです。
Y:世界スプリントの優勝条件は、タイム的にどれくらいと想定しているんですか。
S:500mは34秒台、1000mは1分9秒台ですかね。4本目の1000mで1分9秒台で滑れたら可能性はグッと近づくと思います。自分のテーマは総合優勝ですけど、でもそれ以上の理想は、表彰台を日本人選手が占めること。独占とまではいかなくとも、選抜された選手四人が、全員入賞してくれたらいいな、と思っています。とにかく、地元開催なので、有言実行です。
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