Y:世界の強豪チームはセッターが鍵を握っている。前季、セリエAで優勝したトレビゾでは、セッターのベリミリオが主将のパピやフェイ、チゾーラなど代表クラスの仲間を試合中にガンガン怒鳴っていた。宇佐美選手もゲームメーカーになってもいいのでは?
U:そうなれたら僕も楽なんですけどね(笑)。でも今の全日本はアタッカーがやっぱり主役なんですよ。NECではまあ、好きなようにやらせてもらってはいますけど、全日本はアタッカーが打ちやすいトスだとか、指示だとか、アタッカーが主体のゲームメイキングになっているんです。声出しも途中までは僕がやっていましたけど、今はアタッカーです。言葉を発する選手が少ないので、声出しの練習も兼ねているのかもしれません。もちろん、サインは僕が出していますけどね。チームは仕切れないにしろ、ムードメーカーにはならなければ、とは思っているんですよ。でもまだ、僕にはその余裕もないし、自信もない。というか、自分に自信を持ちたくないという気持ちもあるんです。最終的に僕がコートに立つかどうかもわからないし、立つ可能性は高いと言われても、安心したくないんです。安心するとモチベーションも下がってしまうので、最後のギリギリまで他のセッターとの競争意識は持っていたい。理想のチームになるために、今は僕もアタッカーも、その過程を踏んでいるということなんだと思いますね。
[戻る|次へ]

[戻る|0.TOP]

(C)2004 Fuji Television.