YOSHII:山本選手は、身体に恵まれていたためにライバルが不在だった。それが不幸。自分で自分に負荷を与えなければ伸びることはできない。でも、屈辱が結果的にはその人を育てることもある。もっと苦い経験を味わってはどうですか(笑)
YAMAMOTO:いやあ、これ以上にない屈辱は、9月のアジア選手権で味わいましたから。優勝するつもりで望んだのが史上最悪の6位でしたからね。全員で沈みました。ワールドリーグの最終戦で強豪のフランスに勝ち、その後の日米対抗で5勝1敗。その慢心があって、スタッフと選手の意志疎通ができていなかったのが敗因だと僕は思っています。スタッフは勝ちにいったと思うのですが、選手からすると大会3日前にチーム練習を始めても、コート内での緻密な意志の連係はできません。もちろん全日本として、強固なチームができあがっていれば、大会3日前から練習してもコンビなどはできますが、今の全日本はまだそんな段階に来ていないんです。だから試合は単純なミスが多かった。第二次ラウンドで韓国に負けたのがすべてですね。でも、冷静になれば決して負ける試合じゃなかったんです。でも、日本の自滅で逆転負け。すごくショックだった。翌日は休みだったんですけど、みんな自発的にコートに集まって練習はしたものの、全員がショックを引きずっていたために、その日の練習では修正できなかったんです。だから、5位〜8位決定戦では、考えもしないパキスタンにさえ負けてしまった。この強烈な屈辱は、全員が共通認識として持っていると思いますよ。持っていなかったら、それこそ恐い(笑)。
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