YOSHII:将来を嘱望されている大山、栗原選手を、吉原選手はどう見ていますか。
YOSHIHARA:まだ、過大な期待を寄せるのは可哀想だけど潜在能力は凄いと思いますね。これからは、バレーに対する意識が彼女たちの伸び率を決定づけると思う。自分がどういう選手になりたいのか、目標をどこに置いているのか、それに向かって自分が何をしなければならないのか、どれだけ勝負に拘っているのか、そんな気持ちが大事になってくると思うんです。これまでだって、若くして注目されて、そして消えて行った選手がいっぱいいる。皮肉な結果なんですけど、若くして注目されたり期待されていた選手の方が、活躍できないまま現役を終えてしまうことの方が多いんです。期待に応えようと頑張り過ぎて身体を壊しちゃったり、あるいはプレッシャーに負けちゃったり、人気に勘違いしてしまう場合もあったりと、原因を一言で言うのは難しいんですけど、やっぱり明確な目標を持っていない選手は潰れるケースが多い。まずは自分の身の丈の実力を知ることですね。自分に足りないものは何かを知って、日々それを埋める作業をして行けば、自然と実力がつくじゃないですか。競技スポーツって何でもそうだと思いますけど、練習の量に実力が比例するんです。あとは勝つ喜びを早く覚えることかな。弱いチームに入って負け続けているとどうしても負けグセがついてしまうんです。私はたまたまスタートが、無敵を誇っていた今はなき日立だったので、勝つことが当たり前になっていた。だから、チームは色々変われど、バレー=勝利という図式が出来あがってしまったような気がします。だから優勝するためにはどうすればいいのか、毎日毎日そればかり考えていました。大山や栗原、あるいはその他の若い選手を育てるためには、全日本をまず強くしなければなりませんね(笑)。
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