Y:そんなきつい練習を繰り返すうちに、脳が「危険だからもう止めなさい」と指令を出す限界域が、他のアスリートより高くなった。井上選手の強さの理由の一つだと思います。
I:試合というのは、極限状態で行われることが多い。その時に、あと一歩の力を出せるかどうかで勝負が決まってくるんです。しかしその力というのは、試合でたまたま手にしたというのはあり得ないので、練習で体得していくしかない。だから強化合宿などでも、全体のメニューをすべてこなしたうえで、僕はさらに上乗せの練習をする。そういう性格になってしまったのが、僕のアドバンテージになっているのかも知れませんね。でも、こうやって毎日ハアハア言って、身体を痛めつけて、健康上、いいとは言えませんよね。筋肉を新しいものに再生させているから良いのかな? まあ、どっちにしても長生きしようと思って体を作っているわけではないですから(笑)。畳の上で死ねたら本望です。僕はそれだけ柔道に賭けている。
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