YOSHII:そして、実際に強い。2002年9月のホイス・グレーシー戦から始まって、ドン・フライ戦、佐竹雅昭戦、今回の田村潔司戦とすべてに勝利を収めています。
YOSHIDA:いろんな批判があるにしろ、リングで道着を着ているのは、柔道の強さをアピールするためでした。少しでも子供たちに「柔道をやっている人は強いな。僕もやってみたいな」と思って欲しかったからです。道着は、言うなら、総合格闘技界では僕のアイデェンティティーにもなっているんですけど、最近、これでいいのかと実はちょっと悩んでいるんです。子供たちは、僕が柔道をやっていた頃のことは知らないので、PRIDEの僕を見て格闘家だと思っているふしがある。子供たちに柔道家だと思われなくなったら、本末転倒になる。PRIDE参戦は、プロ選手としてあくまで仕事として割り切っているのですが。
YOSHII:道場では、子供たちとPRIDEの話はしないのですか。
YOSHIDA:一切しません。あれが柔道だと思われたら困るし。試合で勝った翌日などは「おめでとうございます」とは挨拶してくれるけど、それ以上は言ってきませんね。僕が、その話題に触れられるのを嫌がっている、と子供心に察しているんでしょう。PRIDEはあくまで仕事といっても子供たちにはわからないでしょうし、その辺の葛藤はいつもあります。
[戻る|次へ]
[戻る|0.TOP]
(C)2004 Fuji Television.