海峡を渡る
バイオリン
誰よりも先に動き始めるその80歳を越えた大先輩の活躍する姿を見ながら横に目を移すと、撮影の小松が目に入る。杉田監督作品には「北の国から〜遺言〜」にカメラマンのアシスタントとして参加。今回は小松忠信が、撮影監督森田 修の下、チーフカメラマンを務めた。
「一声で100人くらいが動くプレッシャーはあるけれど面白い。自分自身のアイデアを監督に言うことができ、違う時は違う、と率直に言ってもらえるのもうれしい。レベルアップをしてもっと高いところへ行かなければ、森田さんという目標を越さなければ、と思っています。韓国のスタッフはうれしくなるくらい抜群でした。辛いはずの時にも笑顔、その笑顔に支えられました。」
と、今回の撮影に参加できたことによりあらゆる喜びを与えられたと語ってくれた。
杉田監督をはじめ、すべての日本人スタッフから驚きと共に尊敬の念を持たれているロケマネージャー李運洙氏は、
「今まで、すべての場所を車を決して使わず、歩いて見つけてきました。監督の作品に対するイメージ、感じをきっちり聞き、私が歩き回ってきた場所を撮影したアルバムを見せました。その場所、場所にそこならではの表現できるもの、というのがあるのです。台本に描かれている韓国のイメージが映像に出ていると思います。俳優への配慮があり、俳優も熱情がある、このようないい環境で仕事ができることがうらやましい。」
と語った。撮影中も片時も自分のカメラを手離さない、ロケマネージャー開拓者として25年にわたりこの仕事に携わってきたという李さんは、この仕事に対しての誇りについて語ってくれた。
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