・でも、受かったのはわずかだったですよね。あの試験って難しいですよね。実は、この企画が始まるということで、気象庁に行ったんですよ。あそこの1階にすごくディープな本屋ありますよね、奥に行けば行くほど本の内容が濃くなっていく。そこで、お天気のおすすめ本は何かなって調べて行ったんですよ。結局買ったのは「NHKの気象ハンドブック」だったんですけど、実際に中を見ると、非常に難しい学問ですよね。
M:基本的に物理学なんですよ。受験するにあたってそれなりに勉強もしましたけどね。天気のディレクターやってると、他局と違うお天気をやりたいなと思うわけですよね。そうすると、なんでこの予報は出たのだろうかとか、この予報に対してどれぐらい気象庁は自信をもっているのだろうとか、そういうことを取材に行ったんですよ。そうしたらけっこう面白くて、....やっぱり人間が予報しているんだなって感じるんです。
例えば同じ天気図があって、コンピューターは関東に雨が降ると予想した、ところが予報官は降らないと予報したんです。結果は降っちゃったんですよ。要するにコンピューターが当たったんです。そして1週間後に、たまたま同じような天気図になったんですよ。そしてコンピューターは同じように雨と予報して、そしてその予報官も前回外しているから雨と予想した。ところがその時は降らなかったんです。
これは面白いと思って、なぜかって調べたんですよ。その時2つの低気圧が来ていて、関東だけは、どちらの低気圧に影響されるかによって天気が変るんです。日本海側の低気圧が強くなっちゃうと関東だけ降らないって状態になる。その時は伊豆半島までは南の低気圧が強かったのに、関東だけは日本海側が強くなってしまった。そういう面白さをどういう風にテレビで伝えられるかなって考えていました。
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