優しい時間
-#10 刺青-
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工房に六介が戻ると、拓郎はまだ制作を続けていた。厳しく指導を始める六介の思いを拓郎は知る由も無かった。
勇吉と朋子は「北時計」に帰り着きそこで話し始めた。朋子も、なぜそこまで息子を拒むのか、疑問を口にした。ゆっくりと封印した記憶をたどる勇吉。「きっと生理的なものです。事故を聞いてニューヨークから戻って来た。かみさんの遺体のそばで、拓郎が泣き喚いていた。そしてあいつは、腕を捲り上げて『死神』と彫られた刺青を私に見せたんです。ゾッと鳥肌が立ちました。こいつは死神だ、と」。
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