優しい時間
-#1 雪虫-
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その夜遅く、閉店した「森の時計」に水谷がやってきた。そこで彼は、美子がもう長くないこと、ペンションの話はすべてフィクションであることを勇吉に告白する。美子の夢に一生懸命付き合っているうちに、女房を最後に騙すくらいなら全部捨てて本当にそうしてしまうかと思った――涙ながらにそう話す水谷に、勇吉は言葉もない。
水谷が病院に戻った後、ひとりきりになった勇吉の前に「お誕生日おめでとう」と、亡き妻・めぐみが現れた。勇吉の還暦祝いには、豪華客船で旅する計画を立てていた、というめぐみ。拓郎の作ったカップに気付いためぐみは、それでコーヒーを飲ませてほしい、とねだり、「いまからじゃダメなの?拓郎とゆっくり話をすること…」と尋ねた。すると勇吉は、店に来る人たちと話しているとふいに優しい気持ちになり、そういう時に急にアイツに会いたくなる、とその胸の内をめぐみに告白する…。
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