1リットルの涙
-Special-
[Q]ドラマがきっかけで木藤亜也さんの「1リットルの涙」を手にとった方も多いようですので、まず本を出そうと思ったきっかけからお話いただけますか?
きっかけはね…あの子は、何か世の中の役に立つ仕事を将来したいな、って、夢を持ちながら生きてきたんです。それが病気になってしまって、役立つどころか世話になりっぱなしで、段々変わっていく自分を見たときに…そのころはもう字はしっかり書けなかったんですけど、「何のために生きていくんだ」という質問が出たんですね。質問というより、自問自答の意味と、私にも聞いてみたい、という感じで、日記の1ページに必死で書いたその言葉を私に見せたんです。それはもう、もの凄く重たい質問だし、私自身もそのことをあんまり深く考えて生きてきてなかった、ということを思い知らされて…。彼女の場合は、自分でそのとき病気のことも知ってたし、経過もわかってるし、「いつかは私は死んじゃうんだ」っていう限界を知りながらそういう言葉が出たってことは、私たちがフッとそういうことを思うのとは、重さが違うということですよね。やっぱり、「生きてきてよかった」というものを何でもいいから感じさせてあげなくちゃあまりにも惨め過ぎる。
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