裸の大将
-* あらすじ *-

なんとか岡本をまいた清は、コスモス畑に逃げ込む。清が舞い飛ぶ蝶と戯れていると虫取り網を持った仲田吾一(竹中直人)と出会った。吾一が蝶の収集で金銭を得ていると知った清は、命がかわいそうだと一言。すると、吾一は今回だけはと捕らえた蝶を放し、清を置いて去って行った。
その頃、清が放浪するこの地域に、マネージャー(中村有志)まで伴ったニセ清(木村祐一)が出没していた。地元の名士たちをだまして金を巻き上げる手口で、町会議員の金山徳蔵(村松利史)をまんまと術中にはめたところ。二人は、まだまだこの地区で詐欺を働くことを画策していた。腹が減ってフラフラの清がおにぎり型の巨石、神供石に着くと、同じく腹を空かせた吾一と再会。吾一は、春子という妻がいることを話し、彼女の作ったおむすびが食べたいが家には帰れないと清に打ち明ける。吾一は、7年間も放浪の旅をしていると続けた。
吾一と別れた清の空腹は、ついに限界を迎える。清は通りかかった畑のブドウをひと房頂くことに。だが、その姿を高校生の仲田蝶子(山本ひかる)と佐野隼人(中尾明廣)に見つかってしまった。慌てて逃げ出す清。
蝶子が家に帰ると、借金取りが来ていた。春子とともに、それを見送ったのは隼人の父、勝己(三浦浩一)。蝶子が隠れて二人の会話を聞いていると、勝己は春子に結婚を迫っていた。勝己は10年前に妻を亡くしており、春子の夫、吾一も借金を残して姿を消して7年。勝己は、借金は自分が肩代わりするとまで言う。そこに蝶子が顔を出すと、勝己は春子に考えて欲しいと言って帰った。
夜になっても清は腹を満たすことができずにいた。とある駅のホーム待合室にいた清の前に、怪しげな男、黒岩虎夫(石橋蓮司)が来て、うまそうにおにぎりを食べだした。物欲しげな清に、黒岩はこれまた怪しげな金色の石を買ってくれたら、おにぎりをひとつつけると言う。ところが、清に金はない。すると、清のリュックをあさった黒岩は、スケッチブックの富士山の絵に目をつけた。さらに、小銭までむしりとり、清におにぎりと石を与える。まだ食い足りない清に、石にお願いしてみろと告げて黒岩は寝てしまう。

[前へ|次へ]

0.裸の大将 TOP

(C)フジテレビジョン