インタビュー

Q3.役がらについてご自分の言葉でご説明いただけますか。

江口 純一というボクの役は自分が過ごした時間から二十何年ぶりに自分の故郷に転勤で戻ってくる。刑事をやっていまして。この中である殺人事件が起きてしまう、3、4人この町の人がからんでいるであろう殺人事件を追求していくという役です。何年ぶりに再会しある気まずさもありながら誰も犯人と思いたくないという。自分が一番すごいトラウマを持っていると思ったらみんなもそれぞれにものすごいトラウマを抱えているということに気づくんですね。最後には自分のところにそれがかえってきて、すべての再会をクリアにしていく。そこでまた悲しい出来事があるわけなのですが…。本当はすべてが年も重ねて変わっていってしまっているのですが、その中で変わっていない者を意識する。そういったものを感じる、という濃い人間ドラマだと思います。

常盤 4人でいることがとにかく小学校の頃からもうたのしくてしょうがなかったんだろうな、もし自分が男の子だったらもっとたのしかっただろうな、っていう男の子に対する憧れもあったとおもうし、4人でいるのがとにかくきゃっきゃきゃっきゃしてるのが楽しい。
その頃のなんの利害関係もなくかせもなく楽しんでいたその頃が自分にとって宝物みたい。
その頃の思い出がきらきらしてそのまま置いておくしかなかった。それが大人になってそこにもう一度なんてことは考えてなかったと思うけどタイムカプセルをあけたことによって、きっとまたあの頃の感覚、小学生のころの何も考えてなかった、何も押さえられることのなかった4人に戻れた気がして万季子はとても幸せ。あの4人に再会できたことが幸せだったのかなと思います。

唯一この4人の中でみんなが知っているトラウマ。父親が自殺したという。自分自身がひじょうに傷ついて街を出て、万季子と結婚し、なんとか前向きに生きているつもりだった。
実は他の3人それぞれに大変な想いがあったりするのに、そのことに一切気づいてない。
自分の苦労ばっかり見てた人で妻のことすら知らなかった。そういう意味ではお客さんと同じようにえ!え?!となる感じ。

香川 そういう意味ではトラウマというか個性は突出していないタイプ。4人のバランスを保とう保とうとするあまり自分の私生活を忘れているようなタイプの人間ではないかと思います。とはいえ一つの事件を目撃したことで人生にひとつ背負ってきたものがあるので、うまく解決しよう解決しようとするために時間を使ってきた、ぐいぐい前にひっぱるよりはひっぱられることで解決をしていこうとする、バランスをとっていこうとする人だと思います。

Q4.4人でのシーンはいかがでしたか。

江口 ものっすごい寒い日がありましてね。夜中まで、12時に終わると思ったら朝5時くらいまでかかって。
極寒で。二十何年前のタイムカプセルを皆でほり、取り戻し、その時の思い出に出会ってしまうところ。ボクもこれまでのロケの中でもスペシャルだなと思いました。
スタートしてほとんど最初の4人のシーンで、すごく記憶に残っています。
そこからドラマが動き始めたという感じで、皆でストーブにあたりながらいろんな話をしながら、くだらない話もしながら、徐々に積み重ねていく、構築していくと言う感じでよかったです。

常盤 とても楽しいです。毎日。そんなに緊張しなければいけない方もいないし(笑)。
どうもどうもーみたいな感じで入ってこられるし(笑)。
遊びに来ているような感じ(笑)。

そうですね遊びに来ているような感じでね(笑)。
ボクは本当に、朝までやった時が初日でね、6時に行って、6時に寝たので24時間働いたことになって、初日から大丈夫かな!て思ったけれど 後何カットといってるけど「あと4カットくらいじゃない」、「違うよ違うよっ」ていってるところも楽しかった。
滅多にない。さすがに百戦錬磨の方々との仕事は楽しいです(笑)。

香川 信頼じゃないですかね。信頼しているからこそアバウトでいられる。カットに入る前にこうだから、こうで、こう、とかいうことでなく、そんなことがなくても「楽しい」というのは信頼しているから。緊張感とかは信頼とかではない何か別のものがあるときにおこるもの。絶対大丈夫だという安心感をもって入れる。本当に幸せですよね。
キャスティング含めてこういう形を準備してくださっているのはありがたいことですね。こういう幸せな感じで毎回現場にのぞんでいけるようなことであれば幸せだろうなと思います。

PREV 1 2 3 NEXT

戻る
再会 TOP

(C)フジテレビジョン