メイちゃんの執事
*… 最終話(3/4) …*

聖ルチア女学園では、剣人のお別れパーティーの準備が行われていた。戻ったメイは、留学のことを黙っていた剣人に怒りをぶつけた。メイから、何故留学のことを黙っていたのか、と問われた剣人は、どうしてメイに言わなければならないのか、と返した。その言葉を聞いたメイは、どこでも勝手にいけばいい、と言い残して出て行ってしまう。

剣人のお別れパーティーは盛大に行われた。メイを部屋に残して会場にやってきた理人は、少し外で話さないか、と言って剣人を連れ出した。そこで剣人は、自分の思いを理人に伝えた。剣人は、執事の仕事に反感を抱いていたが、メイと理人を見ていて、その考えが変わったのだという。剣人の才能を認める理人は、メイが剣人には遠慮なく自分をさらけ出すのを見て羨ましかった、と話す。剣人は、男としても執事としても理人を超えて、メイのことを絶対に振り向かせる、と宣言する。「だからそれまで…あいつを泣かしたら承知しねぇぞ!」。そう理人に告げる剣人。理人は、言われなくてもそのつもりであり、剣人に負ける気もない、と返して微笑んだ――。

あくる日、聖ルチア女学園では、後継者披露のセレモニーが行われた。同じ頃、剣人は、空港でイギリス行きの飛行機の出発を待っていた。

壇上に立ってあいさつをしたメイは、用意されたマニュアル通りに話し始めた。が、途中で話すのを止めてしまうメイ。舞台の袖にいた理人は、そんなメイに微笑んで頷いた。するとメイは、伏せておくはずだった自らの生い立ちや、聖ルチア女学園で経験した出来事を自分の言葉で話し始める。その中でメイは、父親が言っていた「普通が一番」という言葉に触れた。「私もいま、心からそう思います。大事な人を思ったり、感謝したり、信じあったり、支えあったり、そのために頑張ったりすることが普通の…一番大切なことなんだって…」と。メイは、そう言うと、突然頭を下げて謝った。そんなメイを早業で制服に着替えさせる理人。メイは、理人が差し出した手を握って会場を飛び出した。

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