メイちゃんの執事
*… 第7話(3/4) …*

一方、泉たちは、凛と四谷の力を借り、メイを引き止める方法を占ってもらっていた。四谷たちの言葉にしたがい、メイへのプレゼントを用意したり、笑わせようとしたり、と奮闘する泉たち。さらに一同は、メイのためにうどんまで打ち始める。その姿を見たメイは、皆の中に入ってうどんの打ち方を教えた。出来上がったうどんを食べていた凛は、辞めるなんて言わないでほしい、とメイに訴えた。皆、同じ気持ちだった。メイは、その気持ちを受け止め、笑顔を見せた。

メイが陰寮に戻ろうとすると、そこにローズと執事の桜庭(鈴木浩介)がいた。メイとクラスメイトたちの姿を見ていた桜庭は、メイから預かった退学届けをその場で破ろうとした。しかしメイは、最後にいい思い出が出来た、とローズたちにいうと、そのまま部屋に入ってしまう。

メイは、荷物を持って部屋を出ようとした。理人は、その荷物をメイに手渡さず、悲しみを堪えた表情で、1年前からメイのことを知っていた、と言い出す。

まだメイの両親が健在だった1年前、理人は、ルチア=詩織が自分に対して向ける思いにどうしても応えることができず、彼女の元から逃げ出していた。心を病み、変わっていく詩織が怖くなったのだ。そのとき、メイや剣人のいる町を訪れた理人は、メイの暮らしぶりを見て、友人や両親を大切にするその姿に心を打たれていた。メイが本郷家のことを知らないまま穏やかな暮らしを続けられることを祈りながらも、もし何かあればメイを守ることが自分の役目だと思った、と話す理人。

「私にとって、メイ様こそ、心からお仕えしたいと思える本当のお嬢様だったのです」。理人はそう言うと、メイを守りきれなかったことへの後悔と、執事としてではなくメイにひかれていたその胸のうちを搾り出すようにして吐き出す。涙をこらえながら聞いていたメイは、そんな理人への思いを抑え込み、ずっとそばにいてくれてありがとう、とだけ言い残して部屋を出て行く…。

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