わたしたちの教科書
━- ストーリー -━
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珠子は、カンペンケースに入っていたもうひとつの小さな包みを雨木に渡した。その中に入っていたのは、キンモクセイの押し花だった。それを見つめていた雨木は、自分の考えに変りはない、と前置きしながら、明日香は嘘をつくような子ではなかった、と答えた。そして、バッグの中に入っていた紙袋を珠子に手渡す雨木。それは、明日香の教科書とノートだった――。

西多摩市教育委員会の会議室で、雨木は、教科書とノートを珠子に渡したことを報告する。直之は、あくまでもいじめの事実を認めないとする西多摩市の意向を受け、雨木を本訴訟の担当から外す。

帰宅した雨木は、テーブルの上を見て愕然となった。包丁が突き刺さったサルのオモチャが置かれていたのだ。しかもその下には「カネヨシリク」と書かれたメモがあった。

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