イノセント・ラヴ
-Story-
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病院に戻った佳音は、アパートから持ってきたオルゴールを取り出し、聖花の耳元で鳴らした。佳音は、殉也は側にいる、と聖花に話しかけながら、何度もオルゴールを鳴らし続けた。

殉也が戻ってきたのは深夜のことだった。佳音は、まだオルゴールを鳴らしていた。奇跡的に、聖花は危険な状態を脱していた。それを知った殉也は、涙を流しながら聖花を抱きしめた。

数日後、殉也と佳音は、聖花を連れて殉也の家に戻る。佳音は、納戸のような小さな部屋で寝泊りしながら、殉也や聖花の世話を続けた。時折、6年前の出来事を夢に見ることはあったが、それは佳音にとって平穏かつ幸せに満ちた日々でもあった。

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