拝啓、父上様
-ストーリー-
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しばらくすると一平の母であり、近くでバー「ゆき乃」を営む田原雪乃(高島礼子)がやってきた。あいさつだけすると早々に夢子の部屋へ向かった雪乃は、夢子に熊沢清次郎(小林桂樹)が倒れて病院に運ばれたことを耳打ちする。熊沢とは、引退した今も政界の怪物といわれる大物で、夢子にとっても、「坂下」にとっても大切な人なだけに夢子は心配する。だが、律子には黙っているように雪乃に口止めするのだった。

昼。「坂下」の松の間には神楽坂に住む長老たちが顔をつき合わせていた。建設会社が打ち出している高層マンション建設への反対策を考える長老たちに、熊沢への口利きをお願いされる夢子だが言葉を濁すしかなかった。昼の忙しさがひと段落し、コインランドリーで洗濯をしていた一平に、律子から見習いが迷子になったから迎えに行くようにと電話が入る。一平に案内され「坂下」に来た中川時夫(横山裕)は、その夜からさっそく皿洗いとして板場に入る。その忙しさに圧倒されつつも、仕事上がりに一平から律子と保の娘・エリ(福田沙紀)を紹介されると、そのかわいさに舞い上がるのんきな時夫。

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