ハチミツとクローバー
Story
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竹本が宮大工たちと生活を共にするようになって、2週間が過ぎようとしていた。すっかり職人たちとも打ち解け、頼りにされる竹本。そんな竹本の姿を見ていた棟梁は、彼に2週間分の給料数万円を手渡すと、もう出て行った方がいい、と告げる。「居心地はいいかもしれんが、ここはお前さんが求めてたどり着いた場所じゃない。このままだと、東京を飛び出してきた意味なんかなくなっちまうぞ」。棟梁は、そう竹本に言った。
同じころ、森田ははぐみに会っていた。森田が初めて挑戦した絵は、パリ国際コンクールで大賞を受賞していた。校舎の屋上にはぐみを連れて行った森田は、そこで彼女への気持ちを伝えようとした。するとはぐみは、森田の言葉をさえぎった。森田への思いはもう乗り越えることができた、と彼に告げるはぐみ。「私たち、ライバルですから」。はぐみは、そう森田に言って微笑んだ。
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