ガリレオ
- No.005 -
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矢島は、他殺に見せかけるために慎重に準備を進め、自殺の前夜、工房でテストまでしていたようだった。秋穗が見た火の玉は、その際のものだと思われた。使った道具類は、すべて貴子が回収した、というのが湯川の推測だった。
別の日、取り調べを受けた貴子は、すべて告白した。自宅からは、矢島が使用したアーチェリーの弓やハンダごてを改良したものなどが押収されていた。貴子は、自殺する前の夫から電話で指示され、彼が死んだ翌朝にホテルを訪れていた。そこで始めて夫の死を知った貴子は、必死に動揺を抑えながら、矢島が残した手紙どおりに、道具を回収して戻ったのだという。遺書には、こんな形でしか家族を守れない自分を許してほしい、と記されていた。薫は、何故矢島の指示通り、道具を処分しなかったのか、と貴子に尋ねた。すべて処分していれば、矢島の計画は成功していたかもしれなかったのだ。すると貴子は、あの人の大切な形見を捨てられるわけがない、と涙ながらに答え…。
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