ガリレオ
- No.005 -
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同じころ、秋穗は、湯川を訪ねていた。ステンドグラスでできた手作りのコースターを2枚、湯川に手渡す秋穗。湯川と薫への感謝のしるしだという。秋穗は、これからは自分が母親を守っていく、と湯川に告げると、「こういうとき、普通は泣くものかもしれないけど、親の苦労、ずっと見てきたからかな。ひねくれているの」と言って微笑んだ。すると湯川は、ひねくれているのではなく論理的で建設的と捉えるべきだと秋穗に告げる。何故なら自分も、両親の苦労を見てきたが、まったくひねくれていないからだ、と――。
湯川の元を訪れた薫は、検察が貴子の起訴を見送ったことを報告した。だが、貴子たちは自己破産と債務処理の手続きをとって、秋穗と一緒に実家に戻ることになりそうだという。薫は、どの段階で自殺だと思ったのか、と湯川に尋ねた。すると湯川は、事件現場を見たときだと答えた。コーヒーの容器を持ち去らずに指紋をふき取って残していった点、そして睡眠薬を使ったにもかかわらず死体がベッドに横たわっていた点から、事件は密室殺人ではなく、被害者以外、部屋には誰も入ってこなかった、と考えたのだ。
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