不毛地帯
- 第十二話 -
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勝枝から連絡を受けた角田は、里井の家を訪れた。勝枝は、角田が里井の心臓病のことを隠していたと知り、怒りをぶつけた。里井は、そんな勝枝を制して、明後日に予定されているフォーク調査団との会合で自分の代わりを務めるよう角田に命じると、発作を起こしたことは誰にも言わないよう念を押す。が、会社に戻った角田は、社長の大門に里井のことを報告してしまう。それを受け、大門は、急きょ壹岐をアメリカから呼び寄せる。

緊急帰国した壹岐は、千代田自動車の常務・小牧徹也(小野武彦)の訪問を受ける。小牧たち千代田自動車の技術部門は、里井の合弁会社設立案に反対していたのだ。

同じころ、角田は、迷いながらも壹岐が帰国したことを里井に報告する。それを聞いて激怒した里井は、病気を押して無理やり出社し、大門と打ち合わせをしていた壹岐にかみつく。合弁会社設立に積極的ではない壹岐がフォーク調査団との会合に出席したら、これまで積み上げてきたものをひっくり返されかねないというのだ。その席で壹岐は、アーリックマンの不可解な行動について言及し、調査の必要性を説いた。しかし里井は、聞く耳を持たなかった。

その夜遅く、壹岐は、千里の自宅に電話する。電話に出たのは千里の元婚約者の丹阿弥泰夫(加藤虎ノ介)だった。壹岐は、男が電話に出たことに驚きながらも、明日の夜、千里と会う約束をする。

壹岐がとある小料理店を訪れると、そこに鮫島の姿があった。すぐに壹岐に気づき、隣席に招く鮫島。そこで鮫島は、フォーク社の話を切り出し、壹岐のようすをうかがった。壹岐は、表情こそ崩さなかったが、鮫島が里井の健康状態までつかんでいることを知り、驚いていた。

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