鹿男あをによし
ストーリー
《10/11》
手紙を読み終えた小川は、ふと顔を上げ窓に映った自分の顔を見る。そのとき、電車がトンネルに入り、窓ガラスにはっきりと顔が映し出される。その顔は、鹿ではなく、人間の顔だった。やがて、電車はトンネルを抜け、明るい光が差し込んでくる。小川は肩の力を抜き、安堵の息をつく。すると、電車が平城宮跡に差し掛かる。小川が目の前の景色を眺めようとしたそのとき、鹿の姿が飛び込んでくる。平原にポツンと立ち、小川を見送る鹿。小川も鹿を見つめるうち、脳裏にこの1ヵ月で起こったさまざまな記憶が蘇る――。
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