乗船所には、修学旅行生や観光客の団体が乗船のタイミングを待ち構えていた。
「今日はこれに乗って行くんだよ」
「えっ船でお台場までいけるの?!」
「船は船だけどこれは水上バスといって、普通のバスと同じように定期的に運行してるんだよ」
「へ〜すごいね〜」
「乗り物酔いは大丈夫?」
「ロンドンで乗ったときも平気だったし、東京湾は波があまり高くないからきっと大丈夫よ」
水上バス(お台場ライン)は『日の出桟橋』から『晴海』を経由して約20分で『お台場海浜公園』に到着する。

「海の匂いと涼しい風が気持ちいい〜」
「今日みたいな暑い日は最高だね」
「いつも電車を利用してたから全然雰囲気が違う〜。こんな景色船からじゃなきゃ見れないわよね」
「あ〜レインボーブリッジが近づいてきた。去年第3台場から見たよりもっと近いね」
「あの大きい船はなにかしら」
「あれは豪華客船だね。700人も乗れる船もあるんだ。プランによって様々な時間や、コースを選択できるんだって。パーティーなんかにも使われてるみたいだよ」
「すご〜い。映画で観たタイタニックの世界みたい」
太陽が沈み始め、時間の経過とともに空の彩りが変化してゆく。
「きれい〜空と海がオレンジ色に光ってるみたい」
すでに東京湾には碇を降ろした屋形船が集まりだしている。
「すご〜い。こんなにたくさんの屋形船がここまでくるのね」
「花火の日なんか海が真っ赤に見えるくらい船だらけだよ」
「へ〜すご〜い」
水上バスは目的地『お台場海浜公園』に到着。
「やっとお台場に"上陸"したね」
「今日はこれからどこへいくの?フジテレビ?アクアシティ?」
「まあまあ、ついてくればわかるよ」
「また〜?」
さっきよりもさらにモヤモヤ感を倍増したA子の気持ちが伝わって来る。

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