YOSHII:そうなると、日本が得意としていた「拾って繋ぐバレー」は厳しくなるんでしょうか。
YOSHIHARA:基本的にそのスタイルは大事なんですが、でも、相手チームに合った戦術を考えなくてはいけないと思います。レシーブをきちんとした上で、アタック、特にバックアタックが必要だし、ブロックのつき方、ブロックフォロー、ブロックの囮、そのほかもろもろの攻撃パターンを考えなければ世界には太刀打ちできない。かつてのことを言うのは気が引けるのですが、日立が常勝チームだった頃、攻撃パターンだけでも100種類ぐらいありました。サインを覚えるのだけでも大変だったんですけど、毎日そればかり練習していましたから、戦術が自動化されていた。ただバレーにオートマティズムを投入するためには、選手個々がある一定のレベルに達していないと出来ません。今の全日本は、まだその基礎作りという段階かな。でも、ワールドカップまでには何とか形に近いものを作れればいいなと思っていますけど。
YOSHII:「世界屈指のセンタープレイヤー」と言われていた吉原選手が、今ライトの守備につくことが多いですね。もったいないような気がします。
YOSHIHARA:その件は、監督に聞いて下さい(笑)。まあ、チームにたまたまライトの選手がいなかったということじゃないですか。だから、もともとレフトだった高橋(みゆき)や私が守る機会が多くなりました。でもライトは、パイオニアでも経験あります。たまたま膝を痛めている時に、パイオニアの監督から「ライトをやってみろ」と言われて、急場しのぎのつもりだったんですけど、結果的に優勝しちゃったからライトも出来るというイメージが定着しちゃったんだと思います。長い間センターをやってきたので、できるなら経験を活かしたいとは思いますけど、チーム事情もあるので仕方ありません。
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