











海外からヘッドハンティングされたといううわさで、鳴り物入りでやってきたが、実際には人事に関する知識は皆無に等しい“おバカでピュア過ぎる男”。ビジネスマナーや事務能力がないだけでなく、社会常識に欠ける、忘れ物をするなど、全てにおいて抜けすぎている。しかし、素直すぎるほど素直で、とんでもなく情に厚く、なにより人が好き。常識にとらわれないため、突拍子もない解決策を提案するので、社内で波風を立て、人事部の面々から呆れられる。なぜか結果的に問題を解決したり、相談者の悩みを解きほぐしたりするが、周りの人間は、いつか人見の行動が裏目に出るのでは…?と常にヒヤヒヤしている。

営業や商品開発部の力が強く、管理部門がないがしろにされがちな現状を憂い、「真っ当で正しい労働環境」に変えるために、社内で奮闘中。秀才で常識人だが、融通が利かず、周りと衝突することも多い。突如やってきた人見が、人事に関する知識が皆無なことにガッカリ。一方の人見は、真野のことを、「正義感があってめちゃくちゃ立派な人」と尊敬し、真っすぐな性格に好感を抱いている。そんな人見の型破りで自由な発想に、常識人の真野は「実はすごい人なのかも?」と見直したり、「やっぱりただのバカ・・・?」と頭を抱える。

出来るビジネスマン感を醸し、働いている風を装っているが、その実、全然仕事をしない中堅社員。バツイチで別れた妻を見返すために出世欲が著しく、直属の上長である平田には期待せず、その上である里井にわかりやすく取り入ろうとする。そのため、里井に抜擢されて入ってきた人見に対しては嫉妬心を募らせている。

入社直後に配属されたのは営業部で、かつて自分が体験してきたハードワークを当たり前としている考えの持ち主であると同時に、男社会の嫌な部分への反発も持っており、女性のキャリアが断絶しがちな風潮にも問題意識を持っている。それでいて部下に対して、そんな考えを押し付けるわけにはいかないと分かっている。社員への扱いにナイーブになり、どの意見も尊重するが故に、結果的に優柔不断な上司になっている。

人事・総務・財務などの管理部門を歴任してきた、叩き上げの役員。愛社精神があり、この会社を発展させることは考えているが、今の社長の性格と、染み付いてしまった旧来的な思想は問題視し、働きやすい環境と現代的な人権意識の会社に生まれ変わらせようとしている。海外でバックパッカーをしていた人見と出会い、帰国後に人見を抜擢して中途採用で入社させた。人見の柔軟な発想力とコミュニケーション能力に惹かれている。

日の出鉛筆の創業家の二代目社長。秘書見習いとして学生時代から会社を手伝ったのちに、一般社員として入社し、一番厳しい第一営業部に配属された。次期社長でありながら先輩にしごかれて勉強してきたため、ゴリゴリの体育会系で育った。50歳で社長に就任。以降30年間、ワンマンで会社を経営している。

匿名でSNSに会社を舞台にしたエッセー漫画を連載している若手社員。趣味に生きており、出世に関しては無欲。鳴り物入りで入ってきたがおかしな言動が目立つ人見を「エッセー漫画の格好のネタ」として観察しては、メモをしている。人見のことは、観察対象として興味を持ちつつも、フランクでグイグイくる陽気なところは、おとなしい森谷と真逆の性格のため抵抗感があったが、人見をずっと観察していくうちにその思いにも変化が起き…?

父が日本人、母が韓国人の日本国籍のハーフ。日本のカルチャーに興味を持ち、大学入学時に日本にやって来た。デザイナー志望でプロダクトデザインの部署に行きたかったが、人事部に配属され、くすぶっている。人事部の中では、社内のカラオケ大会のパンフレット作成など、デザイン系の作業を担当。上司の須永は自分が働きたくないという理由で、度々ウジンをこき使い、ウジンはそんな須永に嫌気がさしながらも、しぶしぶ言うことを聞いている。日本の会社特有の文化に、度々戸惑いながら働く中で、人見という会社の常識にとらわれない自由な人間が来たことで、さらに振り回されることに…。

以前は秘書課にいた、社内事情に精通しまくる年齢不詳の美女。その美貌で各年代の社員にファンがおり、さまざまな社員の情報を独自に入手。時にはそれを利用しながら、与えられた仕事は効率的にしっかりとこなし、仕事とプライベートどちらも充実させるために過ごしている。そんな彼女をよく思わない人がいるのも自覚している堀だが、仕事に向き合う上で周囲の人間には明かしていない信念も内に秘めており…。また、堀は人見の会社員らしくない常識外れな言動を面白がっている。

心配性な社員。普段は小心者で、人見の無茶さや真野の苛烈さにハラハラしているが、酔うと誰よりも気が強くなる。人見の的外れな発言にたびたびツッコミを入れる。

うわさ好きだが信ぴょう性に乏しい社員。人事部内での社員の動きを常に観察しており、隣の席の森谷にヒソヒソ話をしている。部長の平田からは、人事部なのに口が軽いところを心配されている。
