10月30日 東京音楽大学で『あなせん』特別講座を実施
[2017年11月30日更新分]
フジテレビ 佐々木恭子アナウンサーのリポート
今回の『あなせん』特別編。お相手は、東京音大の大学院生13名です。
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打ち合わせの段階から、「これはおもしろそうだ!」と
ワクワクが止まりませんでした。
音楽家の卵たちは楽器で表現するのが仕事ですが、「言葉で表現する」力も求められています。例えば、コンサートの舞台で、あるいは仲間同士音楽を作り合っていく過程の中で。
しかし、「言葉で伝える」ことに臆す学生さんも多いのだそうです。確かに、そんなトレーニング、なかなか受ける機会もないですものね。
いざ、「(相手に)伝わるように伝える」ための姿勢や発声のレクチャーを始めたら、どんどん場の空気が温まり始めました。そして、なんと飲み込みの早いこと!
さすが普段から、表現で感動を届けることを学んでいる人たちの集まりだなあ・・・と惚れ惚れしました。楽器を演奏する際にも、姿勢や呼吸、相手に届くイメージをすることは大事で、それを「話す」際には、楽器を“自分の体”に変えるだけのことなのです。実際にコンサートの合間にお客様に対して話しているのをイメージしてもらい、担当楽器の魅力を1分間スピーチしてもらいました。
小さい頃から、やりたいことを見つけ、もちろん挫折もありながら続けている人たちの話は、掘れば掘るほど、興味深い・・・。アニメや、実際に聴いたプロの演奏や、ある楽曲のCDや、いいなあ、美しいなあ、かっこいいなあ、しびれるような原体験が、そのまま心の中で生き続けているのです。
そして、再確認したこと。自分が好きなことを語る人の姿って、本当に輝いている!
授業後、「話すことについてこんなに考えたことはなかった」「今日の授業は、話すことだけでなく、演奏でも活かされそうです」と感想を寄せてくれました。
ご縁あって出会う人に、何か一つでもお役に立てることがあれば、幸せです。
いつか、演奏家になった皆さんにインタビューで再会!
なんてことになったら...たまりません(笑)。
文:佐々木恭子(フジテレビ アナウンサー)
フジテレビ CSR推進室長 北島剛史からのメッセージ
音楽を生業とする仕事は、その人が奏でる音だけではなく、
人との様々なコミュニケーション能力も必要とされます。
そして音楽とスピーチ、どちらも人に「伝える」事を求められますが、
普段の会話で私たちは「伝わるように伝える」事を
どれだけ意識しながらしゃべっているでしょうか?
普段は小学生を対象に行っている『あなせん』ですが、
今回、新しい枠組みを模索する試みとして、音大生への『あなせん』を初めて開催しました。
彼らの自己表現力を高めるきっかけの一つになってくれればと思います。
いつの日か世界に羽ばたった時には、彼らが奏でる音楽を聴いてみたいですね。
文:北島剛史(フジテレビ CSR推進室長)