2014年3月に新たにソフトバンクモバイルがスタートさせた「かざして募金」。
FNSチャリティキャンペーン事務局でも、この画期的な募金システムを新たな募金の プラットフォームとして積極的に活用していきたいと考えています。
FNSチャリティキャンペーンのポスターやリーフレット、公式ホームページに掲載したフィリピンの女の子の顔写真に「かざして募金」アプリをダウンロードしたスマホをかざすと簡単に募金ができるのです。また、“ガラケー”からでも、このサイトの「募金はこちらから」のページに掲載されている所定のQRコードを読み込めばクレジットカードで募金することが可能です。
では、こういった新しい時代にフィットした募金システムはどのような経緯で誕生したのか、その裏話をソフトバンクモバイル(株)のCSR企画部でこの募金システムを現場から提案された“仕掛け人”の一人である木村幸絵さんに伺いました。
ソフトバンクモバイル(株)CSR企画部 木村 幸絵 |
Q:そもそも、この「かざして募金」はどのような経緯で企画されたのですか?
木村: 当初は、ケータイを使ってソフトバンクモバイル自身が募金の窓口となる「ソフトバンクかんたん募金」というものをやっていたのですが、より多くの募金を集めるためには、私たちは後ろに下がり、各団体の皆さんが前面に立つ形、つまりお客様が各団体さまから直接情報を受けて募金しようとする方法が良いのではないかと思うようになりました。
この場合、わが社としては毎月の電話料金の決済のプラットフォームを持っているので、これをNPO団体の皆さんに寄付を集める「決済ツール」として最大限に利用していただくわけです。このサービスが実現すれば、すでにさまざまな手法で行なわれている各団体さんの募金活動の大きな力になれると思ったのです。
Q:ということは、トップダウンではなく、完全に“現場発”の企画だったわけですね。
木村: そうです。私たちの部の企画を(CSR企画部)部長提案という形にしてもらい、本部長クラスへオーソライズしました。ほぼ1年前(2013年春)のことですね。正直、社内の説得は難しかったのですが、社としての社会貢献の取り組みということで認めてもらうことができました。
Q:実現までにもっとも苦労したことは?
木村: やはり社内の各セクションの協力を得るのがとても大変でした。私自身、このようなシステム開発はしたことがありませんでしたし、頼りになる人たちは皆さん忙しい部署の方々でしたので…。でも、関わってもらった人達には本当に感謝しています。
Q:「かざして募金」を広めるために、今一番力を注いでいることは何でしょう?
木村: まずはこのサービスをより多くの人に知ってもらい、できるだけたくさんの団体に使ってもらうということです。現在約80団体が参加してくださっていますが、今年の3月5日にプレスリリースを出した後、現在、伸び率が少し落ち着いています。もっと参加団体を増やしていきたいと思っています。
Q:5年後の見通しを聞かせてください。
木村: 参加団体の加入目標を3年間で1000団体にして、トータルで億単位の募金を集められるようにしていきたいと思っています。ソフトバンクショップにチラシを置いたりしていますが、さらに様々な展開を検討していきます。
同時に、「かざして募金」がきっかけで他のキャリア様にも追随してもらうことで、日本の寄付文化を醸成するきっかけになれば良いと思っています。
Q:募金する皆さんに何をアピールしていきたいですか?
木村: 個人的にも、この「かざして募金」は、本当に簡単に募金ができる素晴らしいサービスだと思っています。すでにたくさんの団体が意義のある募金活動をしているので、何はともあれまず体験していただきたいです。まずは「かざして募金」をダウンロードするところから始めてください。とにかく試してみてください。よろしくお願いします!
― 木村さんの語り口はあくまでもソフトで穏やかでしたが、会社の利益追求ではなく真剣に社会貢献につなげたいという強い思いがひしひしと伝わってきました。FNSチャリティキャンペーンに寄付していただく皆さんも、ぜひ一度このサービスを利用してみてください。スマホを画像にかざすという新たな募金スタイルは、将来、募金箱に代わる新たな募金のやり方の“本流”になっていくかもしれません。
どうもありがとうございました。