あらすじ
<第7回> <第8回> <第9回>

<第7回> 「突然の告白」
 ある日のこと、仕事に出掛けるヒカル子(藤原紀香)のマンション前にに怪しい男の影がちらつき、「オフィスクラウディア」には、ヒカル子の行動を克明に書き込んだFAXが届いた。翠(戸田恵子)は、即座に熱烈なヒカル子ファンのストーカー行為と感じとり、屈強なSPたちをヒカル子に付けた。仕事場にトイレにデートに・・・それこそ四六時中一人になることのないように。
 だが、ヒカル子はそんな状況にいい加減にうんざり!ストレスもピークに達してしまう。そこで翠は、少しでも気が晴れればとヒカル子の部屋でホームパーティーを開くことを思い立った。
 その頃、「サンマルコハム」では商店街恒例のお祭りについての話し合いがもたれていた。屋台で出すものを何にするのかという、それは大事な問題が話しあわれていたのだ。だが、焼き鳥だ何だとさまざまな案が出された中、結局は所長小金井(勝村政信)の一存で、毎年好評のハムサンドに決定。実行委員も前年同様に草介(草なぎ剛)とつぼみ(長谷川京子)ということになった。この決定を密かに喜ぶつぼみ。草介と一緒にできることが嬉しくて仕方なかったのだ。またその一方では残念がる牛山(古田新太)。つぼみと一緒にできないことが残念て仕方ないのだった。
 さて祭りの準備にとりかかり始めた「サンマルコハム」に、祭り同様に気合いの入る仕事が舞い込んできた。それはヒカル子のホームパーティーへハムを届けること。草介はそこで新作のハムサンドをヒカル子に作った。そして、そのハムサンドを今度お祭りで出す予定だということ、でも実は本当に作りたいと思ってるのは焼きそばで・・・などと楽しげな祭りの話しを聞かせてあげたのだった。だが、二人のいいムードもそこまで。その後パーティーはセレブな人々たちのものとなり、草介はあらためてヒカル子との立場の違いを思い知らさせるのだった。
 その後、祭りの準備を一緒にする草介とつぼみとの仲は牛山もやきもきするほどに接近していくことになった。
 そしていよいよ祭りの日。だが・・・当日はあいにくの雨で祭りは中止に。がっかりして社にひきあげてきた草介らのもとに、三枝(宇梶剛士)から、ヒカル子がいなくなったとの知らせが入った。
 草介は、ヒカル子が今だ体験したことのない祭りや焼きそばの味にひどく興味を抱いていたことを思い出し、いち早く祭りの行われるはずだった神社へと向かった。一方、ヒカル子は、変装してSPらを巻き一人神社への歩いていた。その背後にストーカー坂田(近藤公園)がいることも気付かずに・・・。

<第8回> 「スタア、ふられる」
 それはある日の撮影現場でのことだった。「OK」の声がかかって収録を無事終えたヒカル子(藤原紀香)が突然深い溜め息をつき疲れ果てた表情を見せたのだ。目ざとくヒカル子の異変に気付いた三枝(宇梶剛士)はその後の取材をキャンセルしては? と打診するが、ヒカル子は平気だという。だが、その後もヒカル子のこの異変は続き、心配した翠(戸田恵子)は精密検査に霊媒師まで呼んで、原因の掴めないヒカル子の元気のなさをつき止めようとする。しかし、ヒカル子の体調はいたって良好で周囲の戸惑いは深まるばかり。だが相変わらずヒカル子は「なんだか胸が痛いの・・・」と訴える。
 それを聞いた麗子(安西ひろこ)だけはそれを恋の症状と診断したのだが、恋する感情を知らないヒカル子は、ポカンとするばかり
 その頃『サンマルコハム』は、次屋(筧利夫)の離婚問題に翻弄されていた。家を省みない! と妻にののしられ家を飛び出した次屋が会社に泊まり、続いて草介(草なぎ剛)のアパートにも出没し、つぼみ(長谷川京子)と二人で鍋を囲んでいるところに乱入する始末。小金井(勝村政信)はバツいちの先輩として離婚を進め、牛山(古田新太)も大賛成するが・・・。
 そんな中、次屋は三人の子供たちを連れてヒカル子のサイン会に出かけた。久し振りに家に戻って会った子供たちは、母の律子(石川真希)のいいつけどおりに、塾に行き、やりたいこともさせてもらえない日々を送っているのを見て急に思い立ったのだ。
 久し振り会った『サンマルコハム』の人・次屋との再会に顔を輝かせるヒカル子。そして、次屋の三人の子供たちもスターに会えた喜びと、やさしく話しかけてくれるヒカル子に感動したのか自分たちの夢を素直に打ち明けたりするのだった。その時初めて子供たちの本心を聞かされた次屋は、ある決意を胸に妻・律子に会うのだった。
 その頃ヒカル子の身に大変なことが起こっていた。相変わらずぼんやり状態の続いていたヒカル子は撮影現場での不注意から木箱が直撃。救急病院に運びこまれたのだ。血圧も低下して危険な状態!
 だが、ヒカル子は生死をさまよう状態の中で夢を見ていた・・・。かつての恋人で、今は亡きF1レーサーだった人が現れ「おいで・・・ヒカル子・・・」と優しく手招きしている。行こうとするヒカル子、だがその時別の方から「帰りましょう! 家に帰るまでがピクニックです」と引き戻す声。その声の主は・・・

<第9回> 「サヨナラ」
 撮影終了後には雑誌の取材。そこには前にも増して精力的に仕事に取り組むヒカル子(藤原紀香)の姿があった。心配してオフを取ろうとする三枝(宇梶剛士)の気配りに「その必要はないわ」と笑顔を見せるヒカル子。
 そんなヒカル子に翠(戸田恵子)が初舞台の仕事を用意してきた。共演したかった人たちも多数いたというスペシャルドラマの出演を断ってまで決めてきたという舞台出演。ヒカル子は納得いかない。だが「じっくり仕事に取り組んで欲しいの。一度くらい私の頼みを聞いてでくれてもいいでしょ?」翠は珍しく折れることなくヒカル子を舞台に向わせるのだった。
 一方草介(草なぎ剛)は、つぼみ(長谷川京子)との交際宣言後、楽しいデートを重ねていた。それは牛山(古田新太)をやきもきさせたが、小金井(勝村政信)、次屋(筧利夫)にとっては、分相応、落ち着く所に落ち着いたと納得させていた。だから、ある雑誌が申し込んできた『あの人は現在』のページにスターと交際していたサラリーマンとして草介に取材にたいして「今はOLとさわやか交際中でして、静かに二人を見守っていただきたい」などと草介に代わってコメントしたりしたのだった。
 後日その記事は麗子(安西ひろこ)の目に入り、そして即ヒカル子にも伝えられた。だがその頃ヒカル子は、慣れない舞台稽古に追われ、共演者ともうまくコミニュニケートできず、最悪の状態に陥っていた。そしてそんなヒカル子の様子を見た翠は、結局この場を救ってあげられるのは草介だけでは・・・と考え、最終稽古をするヒカル子の元に草介を連れていくのだった。
 その頃、小金井、次屋、牛山らはある疑問にぶつかっていた。実は草介の中にはまだヒカル子がいるようだ、それなのになぜ、草介は認めようとしないか?と。そしてこのことは、実は付き合ってるつぼみも薄々感じていたという。そして・・・住む世界が違うになんてことはないはず、俺たちだって大監督・金田中(森本レオ)と友達になれたじゃないかということに気付いた『サンマルコハム』の連中は、草介とヒカル子を結び付けるべきだとの結論を出したのだ。
 そして翌日、ヒカル子の舞台初日。金田中監督の隣りの席のチケットを草介に渡し全員で劇場に送り出してやるのだった。


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