<第7回> <第8回> <第9回>

<第7回>
 節子(松たか子)と光太郎(ユースケ・サンタマリア)が光太郎の部屋でいい感じになっていた時、まゆみ(MIKI)が突然やってきて、ドアを叩いた。「誰?まゆみって」と顔を豹変させて聞く節子に、キャバクラの女の子だと説明する光太郎。さらに顔を恐くさせる節子。まゆみは、ドアの向こうで「結婚してくれるんじゃないの?」と声を荒げる。オロオロする光太郎に、「あなたと関係を持ってしまったのは、あなたが魅力的すぎたからです、でもそれは間違いだった。ボクには素晴らしい婚約者がいます」と言えと節子は言う。
 なんとかまゆみを公園に連れ出し、節子の存在を説明する光太郎。するとまゆみは、「お兄ちゃんに言いつけてやる」と言い出した。まゆみの兄(松田優)が暴力団担当の警察官だったことを思い出し、恐怖する光太郎。
 その後、光太郎からヨーロッパ支社長への挨拶のために、会社に来て欲しいと節子のもとに電話が入った。海山物産へ行く節子。だが海山物産のトイレで女子社員達が喋っている話を聞いて愕然としてしまう。光太郎は、海外赴任は独身者不可のため、部長に押し付けられた相手と仕方なく見合いをした、事なかれ主義者という評判らしいのだ。
 節子は帰り際、光太郎に今夜家族会議があるから家に来いと告げる。議題はまゆみのことについてだった。
 そして家族会議。絹枝(いしだあゆみ)や桜庭部長(清水章吾)、桜庭夫人(ジュディ・オング)らのもと、光太郎は、今後はこういうことのないようにするのでお許しくださいと頭を下げるのだった。
 一方、光太郎の部屋にやってきた田沼(今井雅之)とミカ(さとう珠緒)。そこにまゆみが兄と一緒に突然やってきて、田沼を殴った。田沼を光太郎と間違えたのだ。そして次の瞬間、そこに訪れた大畑にも殴りかかろうとした。今度は大畑を光太郎だと勘違いしたのだ。「その人も違うの!」とまゆみ。
 そこに帰ってきた光太郎。泥棒でも入ったかのような部屋の荒らされ方に光太郎は呆然。まゆみの兄が来たことに驚く光太郎だった。
 その後、仕事のことでも己の優柔不断さが露呈した光太郎は、まゆみに対する態度が優柔不断だと節子に指摘されたことを思い出し・・・。

<第8回>
 結婚式の費用に460万円もかかることに気付いた節子(松たか子)と光太郎(ユースケ・サンタマリア)。両親に相談しようかと節子は提案するが、光太郎はそんな迷惑はかけられないと反論。そして光太郎は、結婚式なんか早く「片付けちゃいましょう」だとか、披露宴のことさえ決まれば「あとは目をつぶっていても結婚できる」などと言ったため、節子はそのあまりにロマンのない言い方に少々カチンと来るのだった。
 その時、光太郎の携帯が鳴った。まゆみ(MIKI)からだった。女と女の対決をするため、まゆみと会うことにした節子。だが、闘志に燃える節子を前に、まゆみは田沼(今井雅之)のことを運命の人と感じたなどと言い出したため、節子は拍子抜けしてしまう。
 深夜。節子とミカ(さとう珠緒)の家で、ミカは恭子(川原亜矢子)に熱を上げる大畑(窪塚洋介)のことで頭を悩めていた。そんなミカから、お見合いで結婚を決めたセツには“恋愛のせつなさ”はわからないと言われ、節子は反論できない。
 一方、その翌日、大畑は恭子のことで頭がいっぱいで仕事も手につかない様子。電話で大畑が「覚悟」という言葉を喋っていたことを聞き、恭子の旦那のところに殴り込みをかけるんじゃないかと、田沼も光太郎もおおいに心配してしまう。
 その晩、大畑の件で集まった際に、ミカが大畑を好きなことが暴露されてしまい、田沼は「メシの食い過ぎで死んでやる!」と暴走。田沼は何の障害もなくお見合い結婚していく節子達には自分の気持ちなんかわかるはずがないと言い出した。田沼をぼんやり見る節子・・・。
 そんな時、光太郎の携帯が鳴った。絹枝(いしだあゆみ)からだった。中谷家に向かう節子と光太郎。すると絹枝は結婚式なんだから予算オーバーしたって全然構わないと言い出した。拍子抜けし、「あたしだって少しは障害が欲しい」と節子。全然盛り上がる感じがしないことに腹を立てたのだ。だが、周囲の人間に、障害がないのはいいことじゃないかと言い含められてしまうのだった。
 帰り道。光太郎に節子は言った。
「あたしたち、お見合いだから、なんか盛り上がらないのかな」
 すると光太郎。
「いや、もしかしたらそうなのかもしれないけど、でも・・・」
 光太郎の不器用さが腹立たしい節子は、おやすみなさいと言い残して駆けて行ってしまうのだった・・・。

<第9回>
 事故に遭った自分を間一髪で救った男(加勢大周)に、占い師に言われた通り、運命的なものを感じてしまった節子(松たか子)。節子は病院に連れて行かれ、脳のCTスキャンまで撮られることに。男はその病院、中村総合病院の御曹子の医師、中村ワタルだった。ワタルも何か、節子に運命的なものを感じた様子で、高級車を運転しながら節子を家に送るのだった。
 節子がワタルに送られてきたところを偶然見てしまう光太郎(ユースケ・サンタマリア)。咄嗟に、バイクにはねられそうになったところを助けて貰い、送って貰ったのだと言う節子。
 数日後、節子の家にワタルから電話が入った。重大な検査結果が出たと言う。ワタルに会いに行った節子は、ドライブの最中、ワタルから恋に落ちたと告白をされてしまう。
 絶対に運命の出逢いだと思う節子。実はワタルは、節子と高校時代に出逢っており、今回のことは運命の再会だったわけだ。
 恭子(川原亜矢子)とミカ(さとう珠緒)と共に、光太郎とワタルを比較してみる節子。結果は明らかにワタルの方が高い評価だった。だが節子は必死に、光太郎に悪い、そんな人の道に背くようなことは出来ないと自己完結するのだった。
 しかし節子は、光太郎に会ってもどこか上の空。ワタルのことを考えているのだと心配した光太郎は、大畑(窪塚洋介)と田沼(今井雅之)のアドバイスも受け、俺の婚約者に手を出すなと言うつもりで中村総合病院に向かうのだった。ところが光太郎はワタルに何も言えず、注射を打って貰っただけ。
 そんな情けない光太郎を、ヘッドハンティングしようとしている人がいた。取引先のビッグイーストカンパニーの勝田(浅野和之)は、自分の能力を過小評価し過ぎる光太郎に、もっと自信を持った方がいい、僕らと一緒に夢を実現して貰えませんかと真摯な眼差しで訴えるのだった。
 一方、レストランでワタルとデートした節子は、実は婚約者がいることを告白。どんな相手かと問われ、お見合いで出逢ったことを切り出した。するとワタルは、お見合いなんかで結婚するなど信じられないと言い出した。そんなに簡単に人生を決めてしまっていいのかと問うワタルに、堪忍袋の緒が切れた節子は、お見合いのどこが悪いのだと猛然と反論し始め・・・。


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