<第4回> <第5回> <第6回>

<第4回>
 結婚することが決まり、それぞれ有頂天になっている節子(松たか子)と光太郎(ユースケ・サンタマリア)。
 だが光太郎は、田沼(今井雅之)や大畑(窪塚洋介)に、まだキスもしていないことを指摘され、そう言えば・・・と不安になってしまう。それに、なぜ節子はまだ25歳なのに、そして可愛いのに、お見合いをしたのかと疑問を隠せなくなってしまう。
 そんな光太郎の思いも知らず、節子は結婚式を目指して、相変わらずハイテンションなはしゃぎぶり。光太郎が立てたデートプランも聞かず、結婚式を挙げるのに前々から憧れていた教会へとデートに向かうのだった。そこで思わず節子は、「前に来た時に今年の春は空きがあると聞いた」と言ってしまう。前に来た時・・・? 訝しがる光太郎。
 一方、田沼立ち会いのもと、大畑のマンションには恭子(川原亜矢子)とミカ(さとう珠緒)が呼ばれ、なぜ節子がお見合いしたかを2人は問いただされていた。節子には結婚したかった彼氏がいたが、彼氏が別の女を妊娠させたためフラれたという節子の過去を思わず口を滑らせて言ってしまう恭子とミカ。すると大畑は、今の話は聞かなかったことにすると言い出した。気が小さい光太郎は、そんな話を知ったらショックで立ち直れないかもしれないからだ。
 その頃、キャバクラ『ニューヨーク』のまゆみ(MIKI)に呼び出された光太郎は、まゆみがもうすっかり光太郎と結婚するつもりになっていることにビビッていた。そんなまゆみが、結婚の約束をしておきながら他の女を妊娠させた彼氏がいたと告白。ショックを受けたが、そんな時に光太郎がうっかり「ミラノに連れてってあげる」と言ったものだから、光太郎のことが天使のように思えたのだと言い出した。その時、光太郎の中にひとつの疑問が湧きあがった。
「そういう時、女の子って、誰でもいいから結婚したくなったりするもんなの?」
「うん」とまゆみ。節子のことをつい思い出してしまう光太郎は、家に帰り、節子が言っていた「前に来た時」という言葉を反芻してみるのだった・・・。

<第5回>
 節子(松たか子)は、光太郎(ユースケ・サンタマリア)にあげることになってしまったライターにヒロシの名前が彫られていることに動揺していた。
 そこでミカ(さとう珠緒)は恭子(川原亜矢子)と共に、あげたライターと同じ新品を買って、すり替える計画を提案。節子はその提案に乗ることに。
 節子は、光太郎とのデートの時になんとかライターをすり替えようとチャンスを伺うが、光太郎は、もったいなくて使えないので部屋に飾ってあると言う。ちょっとホッとする節子。そんな節子の思いを知らず、光太郎は結納の話を進めようと言い出した。節子を「清純で汚れのない天使みたいな人」と言い、オフクロも喜ぶだろうなと悦に入る光太郎を前に困惑する節子・・・。
 そして迎えた結納の日。ミカと恭子と田沼(今井雅之)と大畑(窪塚洋介)の協力のもと、ライターすり替え計画が始まった。光太郎が留守の隙を狙い、ミカと田沼が光太郎の部屋に忍び込んですり替えるという計画だった。
 ところが、光太郎はこの日に限ってライターを持ってきており、結納の席で皆に見せるのだった。現物を凝視してギョッとなる節子。結局その日、ライターすり替え計画は失敗に終わる。それどころか、節子の母の絹枝(いしだあゆみ)は、節子の昔からの男選びのセンスの無さを酔いに任せて言いだしそうになり、周囲が慌ててそれを止めるなどというハプニングも飛び出す始末。
 そして再度節子はライターすり替えにトライ。光太郎の部屋に直接忍び込み、ライターをすり替えようとした瞬間、その姿を光太郎の母・里子(岩本多代)に見つかり、声をかけられてしまう。
 節子は、あまりに節子に対して好意的な印象を持つ里子の態度に胸を打たれ、自分は本当は里子の考えるような女じゃないことを告白。そして今日も、部屋にこっそり忍び込んでライターをすり替えようとしていたこと、そしてそのライターは昔付き合った男にあげるためのものだったことも告白してしまう。
 翌日。節子は里子を見送りに、リムジンバス乗り場へ行く。そこで節子は、里子に、ヒロシのことを今でも思っているわけではないのなら、そんなことを光太郎に告白する必要はないと諭され、逆に「恋のひとつもせずに結婚していく人がいるとしたら、その方がよっぽどおかしいわ」と励まされてしまう。「光太郎のこと・・・愛してあげてください。あの子は・・・あなたのこと・・・大好きなんですから」・・・そう言われ、思わずグッと来る節子だった。
 しかし、肝心のライターはまだ奪い返せてはいず、里子の話を聞かされたミカ、恭子、田沼、大畑達は、こうなったらなんとしてもライターすり替えは成功させようと息巻くのだった。

<第6回>
 絹枝(いしだあゆみ)と桜庭夫人(ジュディ・オング)の立ち会いのもと、節子(松たか子)はウェディングドレスを何着も試着していた。だが、そんな節子の表情は冴えない。光太郎(ユースケ・サンタマリア)に渡ってしまったライターのことが気になって仕方がないからだ。その上、ウェディングドレスショップに来るはずの光太郎の到着がやけに遅い。節子は気になってしょうがないのだった。
 そこに遅れてようやく光太郎が現れた。絹枝と桜庭夫人が帰った後、二人は街を歩くが、二人の間には気まずい間が流れるばかり。だが節子がライターのことを切り出そうとした瞬間、光太郎は旅行に行かないかと言い出した。驚き、受け入れる節子。
 だが節子は節子で、また光太郎は光太郎で、結婚はしたいが、ラブラブでもない状態でいいのかとそれぞれ思い悩んでいた。すると恭子(川原亜矢子)とミカ(さとう珠緒)は節子に、また大畑(窪塚洋介)は光太郎に、既成事実を作ってしまえばいいとプッシュした。呆気にとられる節子、そして光太郎。
 そして光太郎と節子が温泉旅行に行った日。節子はやけに手慣れた風に仲居をあしらい、光太郎はそんな節子を見て再び疑心暗鬼な気持ちに陥るのだった。
 節子が女性用の露天風呂に入ると、そこにはなぜか恭子の姿が。また光太郎が同じく男性用の露天風呂に入ると、そこには大畑の姿が。二人は同じ雑誌を見て温泉に来てしまったのだった。見なかったことにしてくれと言う恭子と大畑。
 風呂から上がった光太郎が部屋に戻ると、節子はライターの話を切り出した。確かにショックを受けたと告げる光太郎。だが大事なのは「今」じゃないかと思い、今日限りライターのことは忘れると宣言する。思わず涙した節子は、ライターを投げ捨てるのだった。
 だが、調子に乗り、お酒をぐいぐい飲み始めた節子は、ヒロシのことだけでなく、これまでの男性遍歴も次々と告白。そのあまりの数の多さに、光太郎はだんだんうなだれ・・・。


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