あらすじ
<第4回> <第5回> <第6回>

<第4回> 「チキンライスをキチンとね」
 麦田なつみ(竹内結子)を『キッチンマカロニ』に残して姿をくらませた鍋島家の長男、健一郎(堤真一)が家の前に姿を現した。なつみと純三郎(妻夫木聡)、勇二郎(江口洋介)は、慌てて追いかける。その時、健一郎を見てつぶやいたなつみの言葉が純三郎に引っかかる。「ユウイチロウさん」。それって誰?
 の純三郎。どしゃぶりの雨の中、健一郎を捜すなつみに、勇二郎は家に帰っているように告げる。なつみが、健一郎を捜しながら鍋島家に帰ろうとすると純三郎と会う。純三郎が、かまをかけるとまたしてもなつみは健一郎をユウイチロウと間違えた。なつみたちが家に帰ると、権造(若林豪)がくしゃみを連発。続いて帰ってきた勇二郎も、くしゃみをしだした。
 翌日、開店前の厨房では勇二郎と純三郎・牛島ミノル(山田孝之)が、いつものように料理談義をしているとなつみも出てきた。なつみは、純三郎に後で話があると小声で告げる。いつにも増して忙しく感じるランチタイムは、従業員一同てんてこ舞い。厨房でドジを繰り広げるなつみは、勇二郎にホールに出るよう命令される。なつみがホールで接客を始めると谷口(モロ師岡)が娘のまり子(井上結菜)を連れてやってきた。谷口は、チキンライスをひとつだけ頼むと、まり子を残して店を出てしまう。なつみは、厨房に向かいチキンライスを2つオーダーした。出来上がったチキンライス2つをまり子の前に置いたなつみは、店の外で待つ谷口を呼びに行く。オーダーを間違えたので食べて欲しいと頼むなつみに谷口は渋々と頷いて店に入っていった。ランチタイムも終わりに近い頃、なつみは純三郎に、昨日のことは黙っていて欲しいと頼む。純三郎が訳を聞こうとすると、光四郎(山下智久)が女友達を連れてホールに来たので話は中断。谷口も会計に来る。なつみは1人分の会計で済まそうとするが、谷口は同情されたくないと2人分支払って出て行った。一方、昨日の雨でびしょ濡れになった勇二郎は、体調を崩した様子。居間で風邪薬を探す勇二郎に、権造は話があると声をかけた。
 ディナータイムの買い出しに行くなつみと純三郎。なつみは先ほど話しかけたことの続きを語り始める。なつみは、健一郎の婚約者ではないことを素直に話す。だが、家族にバレたら店に居られなくなると、みんなに言わないで欲しいと言うのだ。純三郎は約束するが、一つだけ聞きたいことがあると質問。健一郎へのなつみの思いだ。なつみが、何もないと答えると純三郎は、この話は2人だけの秘密にしようと言う。店に戻った純三郎は、有頂天。何しろ、なつみと“2人だけの秘密”が出来たのだ。陽気に仕事をする純三郎に、配達に来た塩見トマト(伊東美咲)やミノルは「?」。なつみも、勇二郎から、これからはホールに出るように言われて大喜び。
 勇二郎や純三郎たちがディナータイムの準備をしていると、権造が入ってきた。権造は突然、純三郎に明日から伝統のデミグラスソースの味を引き継いでいくようにと申し渡す。純三郎は、勇二郎を気にするが何も語ろうとしなかった。ディナータイムが始まると、谷口がやってきた。なつみが昼間のことを詫びようとすると、谷口はそれを制止してチキンライスが美味しかったと言う。もう一度、あれを食べるために生きてみたいと礼を言う谷口に純三郎も感動。なつみは、涙を流している。自分も谷口のように思ったことがあると言うなつみは、涙を流したまま居間に駆け込んでしまう。そこには、勇二郎がいた。涙を流すなつみに、優しい言葉をかけようとする勇二郎。その時、なつみは勇二郎がひどい熱を出していることに気づいた。
 トマトから風邪に効くスペシャルドリンクの作り方を聞いたなつみは、材料を買ってミノルと一緒に作る。その時、なつみは権造が、なぜ勇二郎ではなく純三郎にデミグラスソースの伝統を継がせることにしたのかと尋ねる。すると、ミノルはもともと勇二郎は店をやるつもりではなかったと言う。スペシャルドリンクを届けると、勇二郎は料理人になりたかったわけではないと口にする。
 その翌日、純三郎が開店の準備をしていると、酒井昴(EITA)が来た。最近のごたごたを口にする純三郎を酒井は海に誘う。そして週末、純三郎はなつみや光四郎、ミノル、トマトとともに海に出かけて・・・。

<第5回> 「おかわり!ふっくらごはん」
 『キッチンマカロニ』の定休日に海へ遊びに行った麦田なつみ(竹内結子)と鍋島純三郎(妻夫木聡)たち。なつみと純三郎が、ちょっと良い雰囲気になりかけた時、光四郎(山下智久)が割って入った。光四郎は、突然なつみに告白して・・・。
 帰り道は大渋滞。純三郎の友人・酒井(EITA)の車内で、純三郎と光四郎はなつみを好きかどうかでもめている。そんな2人に、なつみは「私、本当にお兄さまを愛しているの」と、酒井の車を降りて、塩見トマト(伊東美咲)の車へ。しかし、トマトも同乗する牛島ミノル(山田孝之)と何やらもめている。仕方なく、酒井の車に戻るなつみ。
 鍋島家に帰ると、勇二郎(江口洋介)と権造(若林豪)が純三郎の帰りを待っていた。純三郎は、権造から伝統のデミグラスソース作りを教わるのだが、なかなか同じ味を出すことが出来ない。夕食時、明日発売の雑誌に『キッチンマカロニ』が掲載されることで盛り上がるなつみや純三郎たちに、勇二郎が「明日からしばらく休むわ」と切り出した。純三郎は反対するが、権造は「いいんだ」と勇二郎の休みを許可する。
 月曜日、開店前の店からスーツ姿の勇二郎が出かけようとする。そこに、なつみが来た。神社でくじを3本買ってきたなつみは、いやがる勇二郎に一本引かせて、出かけるのを見送る。その頃『しおみ』のトマトが、配達に行こうとすると、店に男が訪ねてきた。その男は、『キッチンマカロニ』に同居する女性について聞きたいと言う。
 雑誌のおかげか『キッチンマカロニ』は、開店前から客が集まってきていた。なつみが、そんな客の対応をしていると、巡査がやってくる。すると、なぜかなつみは隠れ場所を探し始めた。そして、店から猛ダッシュで出ていってしまう。巡査の用件は、健一郎(堤真一)が、青森で店員を殴って逃走したことを伝えに来たのだ。路地に入ったなつみは、携帯で電話する。「あいつ、また何かやったの?」となつみは聞いている。「特に聞いてない」という返答に安心したなつみは「今、心が温かい」、「あそこにいたいから、あいつに振り回されたくない」と言って電話を切った。気づくと既にランチタイム。慌てて店に戻ったなつみは、混雑する店内で働き始めた。その頃、オフィス街の中華料理店で時間をつぶしていた勇二郎は、店の態度が気に入らず『キッチンマカロニ』のことを気にしていた。
 勇二郎は、友人の江木(豊原功補)と会えた。江木の仕事は、古くなった店舗を合理化したり新店舗に生まれ変わらせること。勇二郎は、店を辞めたら仕事を手伝って欲しいと江木から誘われていたのだ。早速、老舗の蕎麦屋に出向く2人。江木はこの店をダイニングバーにするつもりだと言う。2代目だと言う店主も、店へのこだわりはなさそう。しかし、勇二郎は・・・。

<第6回> 「親父の最後のお子様ランチ」
 『キッチンマカロニ』の朝。鍋島純三郎(妻夫木聡)と光四郎(山下智久)は、痛みに耐えながら仕込みをしている。牛島ミノル(山田孝之)に、痛みの訳を聞かれた2人は、勇二郎(江口洋介)に、昨晩殴られたのだと答えた。と、そこに当の勇二郎が腰を押さえながら出てきた。麦田なつみ(竹内結子)が、心配そうに付き添っている。勇二郎は間違ってなつみに蹴られたのだ。そして純三郎と光四郎は、なつみと一緒にいたことで、恋愛禁止を標榜する勇二郎に誤解されて殴られたのだ。
 ランチタイムになった。引退を宣言した権造(若林豪)も、カウンターで混み合う店内を見回している。そんな権造を見たミノルは、昨日のことを思い出す。千葉県警の2人の刑事が、なつみを訪ねてやって来たのだが、権造は知らないと追い返していたのだ。ミノルが、なつみの過去を教えようとすると、権造はそれも断った。そして、権造は刑事が来たことを誰にも言うなとミノルに念を押したのだった。
 ホールには水野(中島ひろこ)と涼(鎌田拓充)親子が来ていた。酒井昴(EITA)は、大勢の友達を連れて来る。ますます忙しくなる『キッチンマカロニ』の電話が鳴った。権造が出ると、電話は健一郎(堤真一)からだった。店が空き始めても、まだ水野親子のオーダーは決まらない。涼が、メニューにないお子さまランチを食べたいと言うのだ。そんな水野を見た勇二郎が思い出す。彼女は、かつて店の常連客だったのだ。そんな会話を聞いていた権造は、涼のオーダー、お子さまランチを作ることにする。権造がお子さまランチを作る姿に、川端守(田窪一世)は「懐かしいな」と感慨深げ。
 水野親子が帰るのとすれ違いに、江木(豊原功補)が来た。料理をオーダーした江木は、なつみたちの会話を聞いている。お子さまランチをメニューに加えたらどうかと言うなつみを勇二郎が採算が合わないと遮る。すると、川端はお子さまランチは、かつて健一郎や勇二郎が幼いときに彼らのために権造が作っていたものだと言う。そんな会話を聞きつつ、江木は店を出て行った。
 なつみとミノルが『しおみ』に買い出しに行くと、塩見トマト(伊東美咲)が昨日、知らない男がなつみを訪ねてきたことを明かした。トマトの祖母が、知らないと追い返してしまったと知ると、なつみはホッとした表情を見せる。なつみが『キッチンマカロニ』に帰り、純三郎を手伝おうとする。しかし、純三郎は断った。純三郎は、何もないならこれ以上優しくしないで欲しいとなつみに告げる。純三郎は、これ以上なつみを好きになるのがつらかったのだ。
 その日の閉店後、なつみが厨房へ行くと権造が1人でデミグラスソースを作っていた。すると、権造はドーナツの穴を食べたことがあるか?と、なつみに問いかけた。また、権造は健一郎から電話があったこともなつみに話した。なつみが、屋上に行くと純三郎と勇二郎が話していた。勇二郎は、純三郎となつみが待ち合わせしていたのかと誤解。なつみと純三郎はそろって否定した。そこに、光四郎、権造も来た。権造は、今までで最高のデミグラスソースが出来たと満足顔。勇二郎と純三郎に、食べに行くように薦めるが、2人とも明日にすると答えた。
 翌日、いつものように朝を迎えた鍋島家。しかし、権造が食卓に出てこない。なつみが権造の部屋に呼びに行くと・・・


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