あらすじ
<第10回> <第11回> <第12回>

<第10回> 「マジ!?突然キスと恋の加速」
 『キッチンマカロニ』の定休日。鍋島純三郎(妻夫木聡)は、塩見トマト(伊東美咲)、光四郎(山下智久)、牛島ミノル(山田孝之)、酒井昴(EITA)たちとキャンプに出かけた。当然、純三郎は麦田なつみ(竹内結子)も来るものと思っていたのだが、遅れて来たトマトとミノルが乗っている車に彼女の姿はない。ミノルによると、なつみはドアの修理が気になるとキャンプをキャンセルしたらしい。と、いうことは、現在鍋島家には、なつみと勇二郎(江口洋介)が2人きり・・・。純三郎の心は騒ぐ。バーベキューを早く終わらせて、早々に家路につくのだが、道路は思わぬ大渋滞。
 2人っきりのなつみと勇二郎は、なかなか帰ってこない純三郎たちを待たずに夕食を食べようとしていた。その時、なつみはカレンダーの印に気づく。どうやら、明日は勇二郎の誕生日らしい。しかし、勇二郎の様子が変。なぜかソワソワと落ち着きがないのだ。さらに、停電はするは、窓を開ければセミが入ってくるは・・・。しかもなつみは、セミが大嫌い。必死に居間を逃げ惑う。すると、大嫌いなセミがなつみの頭に止まってしまい、なつみは、卒倒するがセミは離れようとしない。ここは男と勇二郎、手に倒れたなつみにまたがって頭のセミに手にしたおわんをかぶせた。大成功! なのだが、そのおわん、どうする? 超接近したままの、なつみと勇二郎。セミの羽音より、自分の心臓の音の方が聞こえるくらいにドキドキ。運がいいのか悪いのか・・・そこに、純三郎と光四郎が帰ってきたからたまらない。言い訳しようと、勇二郎が立ち上がった途端におわんがずれて、件のセミが逃げ出した。慌てるなつみも起き上がる・・・と、そのまま勇二郎にぶつかって、唇が触れ合って・・・。
 純三郎のショックは大きい。翌日の厨房でも、勇二郎の言い訳など聞こうともしない。すると光四郎は、なつみになら自分もキスしたと自慢気。こうなれば、純三郎も負けてはいない。光四郎を制して、なつみに一番最初にキスしたのは自分だと言い張る。すると、勇二郎は、自分の言い訳をよそに、2人をたしなめようと・・・。と、「見損ないましたよ」とミノル。なつみは健一郎(堤真一)の嫁。それを兄弟で取り合うなんて・・・。ミノルの言葉に我に帰った兄弟。
 そこに、山城秀美(梅宮万紗子)が現れた。夫の賢介(岡田浩暉)も一緒にいる。賢介は、ロンドンに行くことになったと勇二郎に伝え、最後の挨拶がてら『キッチンマカロニ』に、食事に来たと言う。賢介は席につくと、なつみを呼び止めビーフカツサンドの持ち帰りの是非を訪ねる。今夜東京を発つ新幹線で食べると言う。なつみは、秀美を気遣うが「新しいスタートだと思ってる」と秀美。そんな会話を聞いていた勇二郎は、秀美と賢介にカツサンドをご馳走させて欲しいと申し出る。その夜、出発前に2人が取りに来ることに・・・。帰り際、賢介は「俺たち子供が出来たんだ」とも勇二郎に告げる。
 なつみは、昼休みに純三郎を連れ出した。もしや、デート? と、ウキウキの純三郎。自分の誕生日を尋ねたりするなつみに、気分は絶好調!だったが・・・。今日は、勇二郎の誕生日。なつみは、勇二郎へのプレゼントを買いに来たのだった。雑貨屋では、がっかりした純三郎が犬のぬいぐるみを見て暗い顔。それでも、なつみに勇二郎の好みを聞かれると、つい答えてしまう自分にさらにガッカリ。
 その夜、ディナータイムは光四郎もホールに出ている。と、常連客が光四郎にビーフカツサンドを3つ注文。光四郎は、厨房でオーダーするが川端守(田窪一世)の答えは出来るのは後、ひとつだけ。ところが、カウンターにカツサンドが二つ入った紙袋が・・・。何も知らない光四郎。あわせて3つを常連客に売ってしまった。
 話を聞いたなつみは、光四郎を責める。光四郎は、なつみの夜食だと思ったのだと言い訳。勇二郎は、カツサンドを取りに来た山城夫婦に頭を下げる。すると賢介は「こんな店、そんなもんだよな」と、見下げた態度。純三郎がむっときた。なんとか作ると意地を張ろうとするが、秀美もそれを遮って帰ってしまった。なつみは、勇二郎に「作りませんか?」と促して厨房に行こうとすると、一人の客・柏木(上田耕一)が入ってきた。閉店まで後20分。なつみが、それを告げると柏木は、それでもいいと告げた。
 厨房では、なつみや純三郎、川端が、諦めムードの勇二郎を激励してカツサンド作りが始まった。ビーフは品切れなので、肉はポークになってしまったが・・・。なんとかカツサンドが出来上がった。山城夫婦はまだ東京駅に。走れば間に合うと、なつみは勇二郎とカツサンドを持って急ぐ。そんな2人を見送った純三郎は、柏木に気づいて・・・。
 息を切らせて、何とか山城夫妻に追いついたなつみと勇二郎。勇二郎は、秀美にカツサンドを渡すことに成功する。すると、秀美は「彼のこと、宜しくね」となつみに・・・。

<第11回> 「兄嫁にプロポーズ」
 鍋島勇二郎(江口洋介)は、純三郎(妻夫木聡)に麦田なつみ(竹内結子)を好きになってしまったと告白。その様子を、当のなつみが見ていた。彼女の存在に気づいた勇二郎は、突然走り出す。なつみも、純三郎を残して勇二郎の後を追った。息を切らせた勇二郎に追いついたなつみ。勇二郎は、なつみに純三郎への告白は深い意味で言ったんじゃなく「浅い意味だ」と言い訳。なつみ・・・分けがわからない。その頃、近くのラーメン屋で健一郎(堤真一)と矢崎修史(森田剛)が偶然鉢合わせしていた。
 塩見トマト(伊東美咲)が『キッチンマカロニ』へ配達に来ると、牛島ミノル(山田孝之)が悩んでいる。光四郎(山下智久)の友人、アヤ(高木麻衣子)からデートに誘われたが断ってしまったのだ。「今は、仕事が大事」というミノルに、トマトは「そういう硬派な男って好きだな」と言って、勇二郎と入れ違いに帰っていった。立ち尽くすミノルに勇二郎が理由を尋ねると「自分は恋に落ちたのかもしれません」。不器用な男がもう一人、恋に目覚めてしまったようだ。一方、なつみは権造(若林豪)の遺影に「このままじゃ、いけないんですよね」と語りかけていた。なつみが、ホールでディナータイムの準備をしていると、純三郎が来て「なつみさんのこと、もうやめるから」と言う。勇二郎といい、純三郎といい・・・あきれてしまう、なつみ。
 ディナータイムが始まると、厨房では川端守(田窪一世)も含めて、そろそろ光四郎を学校に戻さないと・・・と、いう話題。川端は、ホールにバイトを雇った方がいいと提案する。閉店後の居間では、光四郎もバイトを雇った方がいいと話す。すると勇二郎は、この機会に店を改装しようと言い出した。純三郎とミノルは反対するが、光四郎はこの件にも賛成。すると、純三郎は一人でも今のまま店を続ける、勇二郎はなつみと結婚して新しい店でも出せばいいと言って、居間を出て行ってしまう。純三郎を追ってミノルも店の前に出てくると、風呂上りのなつみも来た。と、そこにランチタイムにいた柏木(上田耕一)が声をかけてきた。柏木は、麦田重雄の友人だと名乗る。重雄は、なつみの父だった。居間に通された柏木に、動揺するなつみ。すると、柏木は、重雄が亡くなった事を伝えた。
 なつみが厨房にいると、純三郎、そして勇二郎も来た。すると純三郎は、なつみと勇二郎に次の休みに重雄の墓参りに行けば? と、提案する。純三郎は、なつみへの想いを振り切って、2人をデートさせようとしているのだ。
 そして、定休日。なつみは、勇二郎と墓参りに出かけた。二人を送り出す純三郎の気持ちは複雑。光四郎も、純三郎がなつみを諦めるのは残念と言い、ミノルもお似合いだと思っていたと言う。しかし、純三郎は諦めムード。すると、光四郎が「純兄にはトマちゃんがいるじゃん」と言い出す。慌てたのはミノルで・・・。
 その時、ホールに可愛い女の子、桐島なぎさ(佐藤江梨子)が訪ねて来た。バイト募集の張り紙を見てやってきたのだ。履歴書を読んだ光四郎は、勝手に採用を決定。勇二郎がいない間に、それは出来ないと止めようとする純三郎だが、なぎさと目が合うと断りづらく・・・。
 その頃、なつみと勇二郎は墓参りを済ませて柏木と話をしていた。柏木は、重雄が娘の話しばかりしていたと言うのだが、なつみには父の記憶はないに等しかった。すると、柏木はオムライスの話を始める。重雄は、函館の洋食屋でつぶれた会社の最後の給料で、なつみとオムライスを食べた話もしていた。帰り道、勇二郎はなつみに函館のオムライスの味を聞く。なつみは、オムライスを克明に覚えているのだが、父親の想い出もそれだけだと、淋しそう。「でも、美味かったんだろ?」と、勇二郎が促すと「すごく」と、答えるなつみ。なつみは、ついに感情の堰を切って泣き出した。優しく肩を抱いた勇二郎は、なつみにキスをして・・・。
 一方、純三郎が公園にいると修史が現れ、なつみの過去を話し出す。なつみが6歳の頃、父親は借金して食うものにも困って出て行ったと語る修史。一人残されたなつみは、3日間も何も食べずに父親の帰りを待ちつづけたのだと言う。「環境が違うんだよ。あんたらとは」と、立ち去ろうとする修史に「ウチに食べにくればいいのに」と純三郎。
 翌日、勇二郎は開店前に純三郎たちに店の改装は辞めると宣言する。純三郎は、なつみと勇二郎に昨日、何かあったと直感。勇二郎に「ふたりが上手くいってくれても、俺いいよ」と話す。そこに、なぎさがやってきた。勇二郎は、勝手にバイトを決めたことを怒るが、なぎさは既に仕事をする気満々。勇二郎も、それ以上追及できないで・・・。

<第12回>「地球上にランチがある理由長男帰る!恋のバトルの勝者は?」
 『キッチンマカロニ』を経営する鍋島家の長男、健一郎(堤真一)が帰ってきた。相変わらず調子の良い健一郎は、麦田なつみ(竹内結子)が、まだ店にいるのを「自分を待っていてくれた」と解釈。しかもまたしても、婚約者として家族に紹介しようと女性を連れてきていたのだ。唖然とする純三郎(妻夫木聡)、光四郎(山下智久)ら兄弟と牛島ミノル(山田孝之)、川端守(田窪一世)。健一郎を待ちつづけたと思っている勇二郎(江口洋介)は、掴みかかっていく。そこに『第1回ミス日本橋』コンテストへ一緒に出場しようと、塩見トマト(伊東美咲)がやってくるが・・・それどころではない。
 つけあがる健一郎は、責任とってホントになつみと結婚してあげるなどと言う。すると、健一郎になつみのドロップキックが炸裂。それでも懲りない健一郎。すると、ついになつみが健一郎の婚約者ではないことをみんなの前で宣言した。なつみは、嘘をついていたことを勇二郎に謝る。事情を知っていた純三郎も頭を下げるが、勇二郎は納得できない。権造(若林豪)の遺影に手を合わせた健一郎は、兄弟を前に父親との約束を守るため、やはりなつみと結婚すると言う。すると純三郎と光四郎は、自分たちもなつみが好きだと反論。勇二郎は、黙っているのだが・・・。
 いたたまれずに外に出たなつみの足は公園へ。公衆トイレ附近で、矢崎修史(森田剛)の姿を探す。と、近くの公衆電話が鳴った。なつみが出てみると「もしかして、俺を探してるの?」と、修史の声。修史は、何もかもやりつくしたから、後はなつみと約束した『キッチンマカロニ』のランチを食べに来たと言い、電話を切った。
 鍋島家の居間では、なつみを巡って健一郎と勇二郎が大乱闘。その時、健一郎は実は金を借りに来たと打ち明ける。香川で始めた事業が上手くいかないというのだが、いっそなつみと結婚して店を継ぐと言い出した。これには、純三郎にも火がついた。健一郎、勇二郎に加わって、3人のバトル開始。と、帰ってきたなつみが3人を止める。そして、なつみは、以前、自分が戻ってきたのは、勇二郎が店を辞めるといったからだと告げ、兄弟たちにディナーの準備を始めるように促した。一人居間に残った健一郎を前に、なつみは「やっぱり、ダメだ、私」と淋しそうにつぶやいた。そして、勇二郎、純三郎たちが仕事する厨房に顔を出したなつみは、店を出て行くと宣言。閉店後、川端はなつみをミス日本橋に応募しておいたのにと、残念そう。その様子を見ていた純三郎に、なつみは丁寧に礼を言う。さらに、勇二郎からプロポーズされたことも話した。
 店の裏庭で、ミノルが後片付けをしていると修史が現れた。店に入ろうとする修史をミノルは必死に止めるが振り払われてしまう。もの音に気づいた勇二郎がホールに行くと、ミノルが修史に殴られている。修史は必死になつみの姿を探している。勇二郎の「何しに来た?」の問いかけに、修史はなつみと約束したビーフカツを食べに来た・・・と、そこに警官がなだれ込んできた。警官たちを前に「ここでメシを食わせてくれ」と懇願する修史。帰ってきたなつみと純三郎の目の前で、修史は連行されていく。それでも、警官を振りほどいて暴れる修史。その時、なつみは修史に歩みより、思い切り頬を張った。そして、再び警官に連れて行かれる修史に「また、食べにこられるよ・・・この店はここにあるから」と叫ぶ。勇二郎と純三郎も口々に、食べに帰ってくるよう修史に声をかける。事情聴取のため連れて行かれるなつみにも、勇二郎は帰ってくるようにと念を押して・・・。


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