あらすじ
<第10回> <第11回> <第12回>

<第10回> 「恋のリベンジ」
 バー「DANE」で矢吹(押尾学)に恭子(江角マキコ)が唇を奪われた時、須賀(藤木直人)が「DANE」に現れた。恭子はたまらず店を飛び出し、その場から逃げ出すが、矢吹は平然としている。須賀は、「取材で1週間だけ戻ってきた」と言いながら、矢吹にバーボンを注文するが、矢吹は、須賀を見据え「もうバーテンじゃない」と動かない。 須賀は「もう1年が過ぎた。恭子さんのことは忘れた。君のお姉さんとちゃんと付き合っているから」と、亜紀子(戸田麻衣子)との交際を認め、矢吹の頑なな心をほぐそうとする。
 そんなある日、矢吹はあるスタジオでCM撮影を行っていた。そこへ、芸能マスコミが詰め掛けた。
 その頃、恭子は東山病院のドクターズルームへ。竹内医師(矢島健一)らが、写真誌を見ている。「これ、君じゃない?」。そこに写っていたのは医大の中庭で矢吹と話す恭子の姿だった。丁度その時、テレビのワイドショーが始まった。矢吹が写真誌の件でコメントしている。「この女性は俺の大切な人です」。凍りつく恭子。
 その夜、恭子は矢吹の携帯を鳴らした。矢吹の横にはマネジャーと化した良枝(酒井美紀)がいる。
 「どうして否定しないの!?」。問い詰める恭子の声に答えず、矢吹は「恭子さんに何かする奴がいたら、俺が守ります」ときっぱり言い切ると、電話を切るのだった・・・。

<第11回>「恋のあやまち」
 恭子(江角マキコ)は須賀への気持ちを吹っ切る為に、矢吹(押尾学)と唇を重ねようとしていた。だが、矢吹はするりと身をかわした。「無理しないで下さい」。矢吹は、須賀への思いを断ちきれない恭子の気持ちを見抜いたのだ。
 一方、須賀と一夜をともにした真理子が、意識を取り戻したのは、翌朝、見知らぬホテルの部屋であった。須賀と一体何があったのか、酔った真理子は全く覚えていない。須賀は「女の子を一人にできる訳ないじゃない」と意味深なセリフをはくばかり。さらに自己嫌悪は深まった。
 真理子は、いたたまれず、恭子の部屋を目指した。恭子はその時、須賀と亜希子(戸田麻衣子)のツーショット写真を引き裂いているところだった。真理子は、ことの顛末を恭子に話した。恭子は精一杯の強がりを見せる。が、真理子は恭子が隠した写真を見つけてしまう。恭子の気持ちを察した真理子はさらに罪悪感を増し、飛び出すように部屋を辞するのだった。
 恭子は、日米首脳会談が行われている会場に足を運んだ。須賀の仕打ちを確かめる為だ。
「真理ちゃんに何したの」。須賀は悪びれることなく言った。「真理子さんとも亜希子さんとも何もしていない。無駄だからね。情報がない」
 そこにやって来た代議士の女性秘書が言う。「情報目当てと判っていても、誘われると断れないのよね」。軽蔑と悲しみを混じらせて、恭子は立ち去るしかなかった・・・・・・。

<第12回>「恋と革命」
 医者生命をかけ、東山病院の不正を暴こうとした恭子(江角マキコ)と、報道によって恭子を窮地に陥らせたくない須賀(藤木直人)は、文字通り別の道を歩き始めた。
 が、後日、その医療過誤事件は新聞で明らかになった。不思議に思った恭子が、当事者の医師に尋ねると、須賀に新聞社に行くように薦められたという。須賀のことを思う恭子。
 恭子が自分のアパートに戻ると、矢吹(押尾学)が待ち受けていた。恭子の方が先に切り出した。
 「もう、矢吹君に甘えるのやめる」
 が、矢吹も意を決した表情で答えた。
 「僕はロンドンに演技の勉強をしに行く」
 矢吹はそのまま部屋を出たが、ポケットには恭子への婚約指輪が入っていたのだった。
 恭子は真理子(米倉涼子)をバー「DANE」に呼び出した。「真理ちゃんに、ボトル1本分、叱ってもらおうっと」。たまったものを吐き出す恭子だった。
 真理子は「エルメスのバーゲンに1時間早く入れてもらったのに、何も買わずに出てくるようなもの」と呆れる。が「私なんか福ちゃん(山本圭壱)にも見捨てられた」という真理子の言葉に、恭子は「それって、福田君への恋じゃない?」と喝破する。
 吉田(山崎銀之丞)と亜希子(戸田麻衣子)は、選挙の出馬準備に忙しかった。そこへ、須賀が現れた。選挙のライバルである清水秘書(田山涼成)の収賄疑惑の証拠であった。そのまま立ち去る須賀を吉田が追いかける。
 「お前、この世界にいろ。俺が総理大臣になったら独占インタビューさせてやる」
 「僕は所詮サラリーマンだよ。ドラマ撮ってるかもね」。かわす須賀。
 が、吉田は押す。
 「女心の分からないお前にドラマが撮れるかよ」
 顔を見詰め合い笑い合う二人だった。
 一方、矢吹は、劇団「惑星ケノン」のマギーに退団を申し出ていた。
 「俺、マギーさんの書く本、好きでした。俺にやりたいことやればいい、と教えてくれた」と別れを告げる矢吹。マギーは「ロンドンにうまいティッシュがあったら教えろ」と言って送り出す。が、良枝(酒井美紀)は、矢吹の差し出した別れの握手の掌を、ひたすらマッサージするしかなかった。


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