愛しき者へ
#23 後ろめたい幸せ
貴士は薫に内緒で春菜のアパートを訪ねるようになる。胎教だといってお腹の子にヴァイオリンを聴かせたり、春菜にヴァイオリンの弾き方を教えたりする。
春菜は宇治から、子どもに感情移入しないよう忠告されていたが、貴士が部屋に来るようになってから、お腹の子が一層愛しいものに思えてきた。
一方、薫は最近外出の多くなった貴士を見て、春菜と会っているのではないか、と嫉妬にかられる。
修は春菜のことが心配で、麻子に相談する。焼きもちを焼いた麻子は、春菜のお腹の子は妻のいる男性の子だ、と口走ってしまう。
ある日、貴士が春菜の部屋から帰った直後、薫が訪ねてくる。
春菜は宇治から、子どもに感情移入しないよう忠告されていたが、貴士が部屋に来るようになってから、お腹の子が一層愛しいものに思えてきた。
一方、薫は最近外出の多くなった貴士を見て、春菜と会っているのではないか、と嫉妬にかられる。
修は春菜のことが心配で、麻子に相談する。焼きもちを焼いた麻子は、春菜のお腹の子は妻のいる男性の子だ、と口走ってしまう。
ある日、貴士が春菜の部屋から帰った直後、薫が訪ねてくる。