<第4回> <第5回>


<第4回>
 朝から狼藉を極める都営板橋住宅の一角。貴子(櫻井淳子)、麻美(高樹沙耶)、春菜(辺見えみり)ら“板橋マダムス”とその子供たちの朝の見慣れた風景。子供たちが目ざとく見つけたものは、カニの大量配達。それは、貴子の夫・耕平(高橋克実)宛てに、しほり(宮地雅子)の父・花園重太郎(綿引勝彦)から送られて来たものだった。
 同封されていた手紙によると、しほりの夫は耕平であり、耕平に会いに来るという。しほりの夫はアメリカ人マイケルだったが、重太郎は大の外国人嫌い。そこで、しほりは6年に渡って重太郎に対し、夫を耕平と偽っていたのだ。
 不審に思いながらもガツガツ食べていたマダムスは、食べてしまった手前、重太郎が来ても「しほり・耕平」の偽夫婦芝居に協力することにする。
 重太郎が青沼家へやって来た。しかし、どうも様子がおかしい。子供たちはパパもママも目茶苦茶。耕平は幼稚園の園長のはずなのに、本物の相原園長(涼風真世)らが突然、家庭訪問に訪れる。さらに、パートを求めてスーパー桜田門の店長(寺脇康文)も登場。はたまた、ラジオの生クイズも乱入する。そんな混乱の中、とうとう、しほりの本物の夫マイケルが現れる。青沼家は、徹底的に混乱状態へ。もちろん、重太郎は烈火のごとく怒りに打ち震える。
 マダムスは、どうにか重太郎の怒りを静めようとするが、ますます火に油を注ぐ。マイケルも嫌いな梅干しを食べてみせたりと重太郎の機嫌を取るのだが、うまくいかない。さて、しほり・マイケル夫婦の運命はいかに?

<第5回>
 若手演歌歌手・春雨忍(高橋由美子)の「お宅拝見」番組を見ながら、我が身を鑑み、本音ママさん集団「板橋マダムス」は、つい「いい暮らし」にあこがれ、ため息をついてしまう。住む家の差もさることながら、才能の差にも愕然とするのだ。その中で春菜(辺見えみり)だけは、苦々しい表情でテレビを消した。忍と春菜は高校の先輩後輩であり、別々の暴走族のリーダーという因縁浅からぬ仲だった。
 子供たちが通う「桜幼稚園」では、相原園長(涼風真世)が「才能発掘計画」を始める。幼児たちの隠れた才能を発見し、大きく伸ばそうという計画だが、貴子(櫻井淳子)のリュウも、麻美(高樹沙耶)のいちも才能あり、とされる。春雨忍のリッチな生活を思い出したマダムスは、俄然、子供の教育に血道を上げることになる。しかし、春菜のヒメ子だけは、才能なし、のレッテルを貼られる。納得のいかない春菜は、ヒメ子に芸能スクールのオーディションを受けさせようとする。所属タレントは春雨で、彼女は審査員でもある。ヒメ子は並み居るライバルを押しのけたった一人合格してしまう。
 そんな折、スーパー桜田門では店長(寺脇康文)が春雨忍ショーを企画、マダムスは教育費稼ぎにショーで手伝いのパートをすることに決める。
 ところが、ショーの当日、意外なことが明らかになる。ヒメ子が合格したのは、春雨のおかげであり、しかも、それは、春菜に恥をかかせるためだったのだ。高校時代から、敵同士だった二人。実は、春菜の夫は、春雨の元の恋人だった。それを根に持つ春雨が、ヒメ子を惨めな役に使い、意趣返ししようとしたのだった。さらに、スーパーでの「春雨忍ショー」もドタキャンするつもりだった。それを知ったマダムス。本当の「いい暮らし」とは何か、を春雨に思い知らせてやろうとするのだが……。


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