<第1回> <第2回> <第3回>


<第1回>
 古びた団地・都営板橋住宅の深夜の公園。人呼んで「板橋マダムス」のメンバー清水麻美(高樹沙耶)、白雪春菜(辺見えみり)、国立真紀(奥貫薫)、花園しほり(宮地雅子)は、翌々日に迫った桜幼稚園の運動会の小物、牛乳パック集めに奔走していた。4人は年齢こそ23歳から32歳と開きはあるが、同じ団地に住み、子供も同じ幼稚園に通う連帯感で、パート、運動会の役員など行動をいつも共にしている。
 その時、公園の片隅で、同じ団地の青沼貴子(櫻井淳子)がゴルフクラブと格闘中。マダムスが問い質すと、ダンナが無断で積み建てを崩し、クラブを購入。家庭を顧みないため。クラブをへし折ろうとしていると言う。それはそれはと、マダムスは話を親身に聞く振りをしながら、青沼家に上がり込み、小物作りの内職を開始。貴子も運動会役員に引きずり込む。
 徹夜明けの翌早朝。マダムスは、パートで通うスーパーへ進入。運動会の競争の景品を物色する。桜幼稚園に息子が通う長島店長(寺島康文)は結局、10万円の自動食器洗い機まで出すはめに。
 しかし、幼稚園の予行演習に行くと、新園長の相原奈津美(涼風真世)が、競争のない“愛の運動会”に大々的に変更すると言う。しかも、資金源である教育財団の大物・金原老人も臨席予定。本音で生きるマダムスの出番はついえたかに見えた。
 いよいよ当日。お手々繋いでゴールする園児たちの“愛の運動会”が始まった。しらける子供、気が抜ける親たち。マダムスは、相原園長がひょんなことで失神したことをいいことに“競争のある運動会”に変更する。賞品は、自動食器洗い機のほか青沼家のゴルフクラブ・セットも追加され、精鋭をそろえた二人三脚リレーのクライマックスを迎える。本音に正直に生きるマダムスと行動を共にした貴子もいつしか「板橋マダムス」の仲間入りをする。

<第2回>
 ディズニーランドってどんなとこ?……自分たちの子供に、まるっきりウソの「ディズニーランド」を教えていた、貴子(櫻井淳子)、麻美(高樹沙耶)、春菜(辺見えみり)、真紀(奥貫薫)、しほり(宮地雅子)ら通称“板橋マダムス”。妻として、母として、新たな幸せを探るママたちだ。しかし、リッチなわけではない。いつか本当のディズニーランドに連れて行かなきゃ、と考えてはいるのだった。
 そんな折、子供たちが通う桜幼稚園の園長・相原奈津美(涼風真世)が、敬愛するスペンサー神父の教えに基づき、「世界いい事計画」を実行に移す事に。要はいい事してポイントを貯めるだけの話だが、皆に参加してもらうために賞品を出すことにする。「ラジオ体操の点数集めじゃあるまいし」と鼻も引っかけなかった「マダムス」だったが、賞品がまさに「ディズニーランド宿泊招待券」。俄然、意気上がり、「いい事無料相談所」まで開設し、「いい事」集めに奔走する「マダムス」だった。
 その最中に拾ったバッグの中に入っていた「秘薬」で貴子の家庭は大騒ぎ。さらにそのバッグが縁で、「捨て子」を拾う羽目にまでなる。
 ところが、幼稚園では「宿泊招待券」が「優待券」のミスプリントと判明。青ざめる亀山先生(田口浩正)たち。スーパーの長島店長(寺脇康文)や相原園長、捨て子の母親・奈緒美(渡辺美奈代)まで巻き込み、騒ぎは拡大の一途をたどる。
 しかし、最終的にディズニーランドはお預け。ちょぴりがっくりきたものの、本当の幸せを求めてやまない「マダムス」は、マダムスならではの「ディズニーランド」を生み出すのだった。

<第3回>
 ママさんエネルギー爆発の「板橋マダムス」ニューフェイスの貴子(櫻井淳子)は、皆で分けるつもりで通販の収納ボックスを頼んでいたが、届いたのは、10ダースもの壷。注文番号を間違えたせいだが、子供が壺を壊してしまい、返品がきかない。代金10万円を一週間以内に収めなければならない。途方に暮れるマダムス。
 そんな折、子供たちが通う桜幼稚園の相原園長(涼風真世)が、敬愛するスペンダー神父の提唱する児童救済のための「世界ハロウィン救済計画」バザーを実施するという。貴子をはじめ麻美(高樹沙耶)、春菜(辺見えみり)らマダムスは、壷を出品し、全部売り切って問題解決をもくろむ。ところが、全部売れ残り、窮地に立たされる。
 ところが、ちょうど、隣町に開店した大型スーパーに押され気味の「スーパー桜田門」がパートを増強しようと募集。専門誌のランキングに登場すれば客が増えると考えた店長(寺脇康文)が、サービス向上を狙って、戦力増強を狙った作戦だ。マダムスは賞金2万円を手にすれば一件落着と、壷を目玉商品にして全員でパートに手を挙げる。
 店長は息子・健一郎が通う桜幼稚園の相原園長にぞっこん。店内には「世界ハロウィン救済計画」の募金箱まで置き、園長の気を引こうとしている。さらに園長のポケベルの番号まで聞き出す。仕事と園長のことで頭が一杯の店長は、健一郎の頼みごとをつい忘れてしまう。
 さて、商品5割引までして、専門誌の隠密審査員を待ち受ける店長とマダムス。本店から送られてきた審査員の情報を元に、ある男に当たりをつけ、徹底的にマークしサービス三昧。これで、ランキング入り確実と算段する店長、賞金間違いなしとほくそえむマダムスだったが、意外や、この審査員と思った男は、桜幼稚園のひとみ先生(大石恵)の父親であることが判明。実は、娘からもらったポケベルに店長のメッセージが入っていたため、何事かと調べに来たのだった。なんと、店長は、園長のポケベルと間違えひとみ先生の番号にかけてしまったのだ。では、本物の審査員はどこへ?
 そんな騒ぎの中、店内で盗難事件が発生する。犯人は最も意外な人物で発見したのは審査員だった。しかも店長が原因を作ったも同然とあって、ランキング入りは絶望的。だが、結果は、思わぬ方向へ……。


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