福家警部補の挨拶
女社長の酒と涙~女の友情に揺れる福家
谷元酒造社長・谷元雫(片平なぎさ)はその日、佐藤酒造社長・佐藤一成(清水こう治)を助手席に乗せて車を走らせていた。到着したのは谷元酒造の酒蔵。先祖から受け継いだ酒「月の雫」を守り抜くため雫が心血を注いで守ってきた酒蔵だ。谷元酒造は一切の妥協を許さず、効率よりも品質にこだわり続ける酒造りにこだわってきたが、佐藤酒造から徹底した値引き攻勢にあい、経営は逼迫していた。佐藤は谷元酒造を窮地に追い込み、吸収合併してしまおうともくろんでいたのだった。雫はそんな佐藤の計画を阻止し、先祖伝来の酒を守るため佐藤を酒蔵に呼びだし、水がはられたタンクへと突き落とし殺害してしまうのだった。遺体が発見され、鑑識の結果から佐藤は足場から転落し側頭部を強打の後、溺死したと見られていた。が、福家警部補(檀れい)は現場を訪れた時から事故と判断を下すにはおかしい点に気づくのだった。福家は雫に何度も会い捜査を続ける中で、二人の間には男性社会で闘いながらも、自分の信念のもとプロとしての仕事に徹するという点で、共感のような感情が芽生えていた。福家は雫の真実に迫ることが出来るのか。