<木曜劇場>コード・ブルードクターヘリ緊急救命
<木曜劇場>コード・ブルードクターヘリ緊急救命
2008年9月11日(木)放送終了

番組紹介

『救命病棟24時』(1999年、2001年、2005年)
『白い巨塔』(2003年)
『Dr.コトー診療所』(2003年、2006年)
『医龍 Team Medical Dragon』(2006年、2007年)
と数々の医療ドラマを手掛けてきたフジテレビがこの夏、新たな医療ドラマに挑戦します。
 「ドクターヘリ」という言葉をご存知でしょうか。昨年6月に法制化された新たなる医療システムです。日本ではこれだけの医療機関がありながら、生命の危機に陥ったときに30分以内に専門医の治療を受けることができるのは、実は東京と大阪の2都府だけとも言われています。一方で、心肺停止に陥り、脳に酸素が供給されない時間が10分を超えると蘇生率は2%を下回ります。
 ではどんな対策が必要なのか? 医療者を患者の待つ前線に送り込めばいいのではないか…そんなプランが今、世界各国で検討、実施され、日本でも2007年から本格的に始動しました。それが「ドクターヘリ」プロジェクトなのです。初療室に匹敵する設備を搭載したヘリコプターで一刻も早く患者のもとへ医療者を派遣し、現地で治療を開始する究極の医師デリバリーシステム。いわばこれまでの病院での「待ちの医療」から現場での「攻めの医療」への発想の転換です。翼を持ったER……それがこの「ドクターヘリ」なのです。
 日本の医療環境は今、医師が患者におびえる“医療萎縮”の時代となっています。そんな時代にあえて重症患者の待つ前線に出かけていくドクターヘリは、この医療萎縮の時代に一石を投じるものになるのではないでしょうか。まさにその先駆けとして、2008年夏、このドクターヘリとそこで奮闘する若きフライトドクター候補生と指導医たちの、自分の人生と医師としての職務とのはざまで揺れ動く葛藤を描きます。

※「コード・ブルー」とは
救命救急センター(ER)で使用される隠語のひとつで、患者の容態が急変したことを知らせるもの。緊急事態発生・至急全員集合を意味する。

【登場人物】
フライトドクター候補生 藍沢耕作:山下智久
 地方の救命センターで2年間の経験を積んだのち、フライトドクターになるために翔陽大学附属北部病院救命救急センターにやってきた。医学知識が豊富で冷静であり、若いながらも自らの腕に強い自信を持っている。当直の日以外も救命センターに泊まり込み、重症患者を待ち続ける。「深夜の救命センターはスタッフが減って重症患者を独り占めできる。俺は重症患者を誰よりも近くで見たい」「急変は腕を磨くチャンス」と言ってはばからず、とにかく腕を磨くことに貪欲で、そのためなら多少の軋轢もいとわない。しかし、その技術への執着はどこか屈折した人間性を感じさせ、ときに周囲の人間に誤解を生むのだが、それは藍沢の悲しい生い立ちに起因している……。

フライトドクター候補生 白石 恵:新垣結衣
 ドクターヘリのノウハウを地元の救命センターに持ち帰ることを名目に、翔北救命救急センターにやってくる。医師としての持って生まれたセンス、そして争いを好まない性格からか、とくに汗まみれになって努力するというような経験はなく、常に受動的。失敗したくない、ぶざまな姿を見られたくないという想いから、肝心なときに腰が引けてしまうのは、今の若者の典型とも言える。しかし、多くのプロフェッショナルたちと関わりさまざまな影響を受けていくのはもちろんのこと、何より、周囲とぶつかりながらもひたむきに自分の道を進む藍沢の姿を目の当たりにし、医師としての責務、人として自分が望む生き方などを真剣に考えるようになっていく。

フライトドクター候補生 緋山美帆子:戸田恵梨香
 医大を卒業後、2年間のスーパーローテート研修を終え、フライトドクターになるため、翔北救命救急センターにやってきた。私立医大を親の金で卒業した、医学の世界では一般的な金持ちの娘。積極的で負けず嫌い。上昇志向が強く、他の候補生のせいで自分のフライトが減ることを煩わしく思っている。自信過剰なところがあり、気の強い性格も手伝って、ときに思い上がった言動をしてしまう。しかし、藍沢や白石にはない熱血な性分で、患者のために、ときに心から涙し、ときに真剣に口論し、さまざまな局面で医師と患者という関係を越え、患者やその家族と深い関わりを持っていく。そうした関わりやライバルとの切磋琢磨により、医師として、人間として自立していく。

フライトナース 冴島はるか:比嘉愛未
 代々医師の家系の娘として生まれる。若いが実戦に強いタイプで、同期の誰よりもよく働き、それが評価されて、翔北救命救急センター専属のナースとなった。そして現在は救命センターで最年少のフライトナースである。毎年入ってくるフライトドクター候補生たちのことを、金持ちで甘ったれの今どきのお坊ちゃん、お嬢ちゃんと思っていて、厳しく接すると同時にどこか見下している。

フライトドクター候補生 藤川一男:浅利陽介
 典型的な田舎の長男で、家族と地元の期待を一身に背負い、浪人生活と入学後の苦学を経て卒業し、この翔北救命救急センターにやってきた。日々のあまりのハードさと、要求される技術の高さに半ば打ちのめされている。しかし、小心者でありながら、かなりの見栄っ張りで、周囲に自分の弱さをさらけ出せず、同期のライバルたちへのコンプレックスを抱え悩み続ける。

救命センター部長 田所良昭:児玉 清(特別出演)
 かつては離島やへき地の無医村に20年以上勤務し、頼るべき医師のいないつらさや不安を誰よりも知っている。もともと内科医だが、たった一人でいくつもの修羅場をくぐりぬけてきた経験から、外科的なオペも一通りこなし、かつ高い診断能力を持つ。救命センターのスタッフをあたたかく見守る。

フライトドクター 森本忠士:勝村政信
 整形外科が専門。「最優先はプライベート」と公言するが、それは照れ隠しなのか、重症患者が発生すれば深夜でも駆けつけ、長時間のオペもいとわない。ひょうひょうとした性格で、救命センターを和ませる存在。

パイロット 梶 寿志:寺島 進
 飛行時間3000時間を超えるベテランパイロット。常に冷静で頼もしい存在。病院ではなく、航空会社に所属している。遊覧ヘリや報道ヘリを担当していたが昨年からドクターヘリを担当するようになった。愛妻弁当をいつも持参するが、たいてい時間がなくて食べることができず、ミッションを終了してからの日没後に昼飯を食べている。

脳外科医 西条 章:杉本哲太
 脳外科部長。抜群の腕を持ち、最年少で部長となった現在も他のどの脳外科医よりも数多くのオペをこなす。救命センターでは手に負えない脳損傷の患者を受け持つ。黒田とは学生時代から切磋琢磨してきた仲で、長年のライバル。「医学は本質的に不確実。同じ手順、同じ環境で同じ医師がオペを行っても助かる患者と助からない患者がいる。全力は尽くすが、結果は医者の手を離れたところに存在する」というのが信条。

フライトドクター 三井環奈:りょう
 産婦人科と新生児医療の専門医。本来はかなりの情熱家だが、この救命センターでは常に冷静沈着で合理的な判断を下す。ゆえに自信家の黒田とは時に反目することもある。その徹底した合理主義は、過去の医療事故に起因する。救命医としての仕事と、過去の医療事故を抱え、文字通り眠る間もない生活を続けている。フライトドクターとしての責任の重さを誰よりも強く感じている。「患者も医者も、人生はやり直しがきかない。しかし、人は必ず過ちを犯す」と常々思っている。

フライトドクター 黒田脩二:柳葉敏郎
 翔北救命救急センターのエース。専門は胸腹部外科。正義感が強く、自分にも周りにも厳しいが、若者嫌いで口が悪い。そして経験と技術に裏打ちされたかなりの自信家。候補生たちを「基本は全て本番で学んでいく。練習はない。お前たちを待っているのは本物の命だ。それも消えかかった命だ。しかも同じミッションは二度とめぐってこない。人のミッションも奪い取るくらいの気持ちでないと、ライバルたちにおいて行かれるぞ」と厳しく指導していく。また、「ドクターヘリは最後の砦。ホットラインは必ず受ける」と「外科医は才能と経験がすべて」というのが信条。
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出演者

藍沢耕作 … 山下智久
白石 恵 … 新垣結衣
緋山美帆子 … 戸田恵梨香
冴島はるか … 比嘉愛未
藤川一男 … 浅利陽介

田所良昭 … 児玉 清(特別出演)

森本忠士 … 勝村政信
梶 寿志 … 寺島 進
西条 章 … 杉本哲太
三井環奈 … りょう
黒田脩二 … 柳葉敏郎

ほか

スタッフ

■脚本
 林 宏司

■プロデュース
 増本 淳

■演出
 西浦正記
 葉山浩樹

■音楽
 佐藤直紀

■制作
 フジテレビドラマ制作センター

楽曲紹介

■主題歌
 「HANABI」Mr.Children
 (TOY'S FACTORY)