イントロダクション

上野樹里さんが『のだめカンタービレ』以来
13年ぶりに月9に主演し、時任三郎さんと初共演!
法医学者と刑事という異色の父娘が誕生!
遺体の“生きた証”を探すふたりのかけがえのない日々を描く、この夏一番の感動作!!

新元号・令和に初めてスタートする月9ドラマは主演に上野樹里さん、共演に時任三郎さんを迎えて、法医学者と刑事という異色の父娘を描く『監察医 朝顔』をお送りします。
上野さんは本作が玉木宏さんとのダブル主演作『のだめカンタービレ』(2006年10月~12月)以来、実に13年ぶりの月9ドラマ主演であると同時に、初の月9ドラマ単独主演となります。また上野さんと時任さんは本作が初共演となります。

上野さんが演じるのは主人公の万木朝顔(まき・あさがお)死因を明らかにし、遺体の“生きた証”を見つけ出すため、時に自身の仕事の範疇を超えてまで懸命に、そして真摯に遺体に向き合う新米法医学者です。そんな朝顔に、父としてだけでなく仕事相手としても寄り添うのが、時任さん演じるベテラン刑事・万木平(まき・たいら)です。朝顔は解剖で、平は捜査で、遺体の謎を解き明かしていくさまをサスペンスフルに織りなすと同時に、遺体から見つけ出された“生きた証”が生きている人たちの心を救っていくさまをハートフルに描いていきます。

一方、朝顔と平はとある過去を抱えています。それは2011年3月11日に発生した東日本大震災今なお行方不明者がいる中、朝顔の母もそのひとりです。存在自体が“生きた証”である母の遺体が震災で奪われてしまった中、朝顔は誰かの“生きた証”を見つけ出す法医学者の仕事に打ち込み、平は時間があれば遺体を探しに東北へ向かいます。 本作では、各話でさまざまな事件を扱いながら、全話を通して、ぽっかりと空いた母の穴を少しでも埋めようとするかのように肩を寄せ合い、笑顔と涙を繰り返して、少しずつ前へ進んでいく父娘のかけがえのない日々を、あふれるほど情感豊かに紡いでいきます。

決して 12番目の死にはさせない―
異色の父娘が探すのは 遺体の“生きた証”!

万木朝顔は、神奈川県にある興雲(こううん)大学の法医学教室に勤める新米法医学者です。法医学者とは、事件性の疑いの有無にかかわらず、死因不明の遺体の死因を究明することを職務としている医師(※注釈)。法医学の世界では人間の死因は<1・病死及び自然死><2・交通事故死><3・転落死><4・溺死><5・焼死><6・窒息死><7・中毒死><8・熱中症や凍死など不慮の死><9・自殺><10・他殺><11・刑の執行、戦争行為などによる不慮か否か分からない外因死><12・死因が分からない不詳の死>の12個しかなく、法医学者は最終的に死体検案書に、この12個のいずれかの死因を書き込むこととなります。

朝顔は新米とはいえ、もちろん医師免許も持ち、周囲から一目置かれるほどに優秀な技量と豊富な知識を併せ持つ法医学者。人柄は実直で、自分よりもつい相手のことが気になってしまう、愛情深く心優しい女性です。ただ朝顔は、母を失ったのみならず、遺体すら見つからないという癒しようのない悲しみを抱えており、その悲しみゆえに朝顔には、法医学者として揺るぎのない信念があります。それは、遺体を決して12番目の死因、つまり“どうして亡くなってしまったのか分からない不詳の死”にはさせない、というもの。死因を明らかにすることは、その人がどんな性格で、どのような暮らしをし、どのように人生の幕を閉じたのか、そういった“生きた証”を見つけることにつながります。法医学者が見つけられなければ、その人の“生きた証”は世界から永遠に消えてしまう――そうした思いを胸に朝顔は、遺体に「教えてください。お願いします」とささやきながら解剖をおこない、必要とあれば法医学者の範疇を超えて遺体の発見現場まで行ってしまうなど、誰よりも懸命に、そして真摯に遺体に向き合っていきます。そうして見つけられた“生きた証”は、時に犯罪を看破し、時に遺族の悲しみを癒やし、何より遺体が最後に伝えたかった想いを朝顔に語りかけます。

そんな朝顔は、父とふたり暮らし。父・万木平は、ずっと捜査畑を歩んできたベテラン刑事で、性格は朝顔に輪をかけて真面目で堅物。そして、“生きた証”を見つけてあげたい、という思いは朝顔と同じくらいに強く、1%でも手がかりになる可能性があるならば、どんな些細なことまでも調べ上げ、聞き込みを諦めません。ある日、平は思いがけず、朝顔が勤める興雲大学法医学教室が管轄する警察署捜査係に異動することに。遺体が発見されれば、警察は、まず朝顔が勤める法医学教室に運ぶため、平は父としてのみならず仕事相手としても朝顔に寄り添うことになります。

母の“生きた証”を 探しながら、 前へ進み続ける父娘の かけがえのない日々!

ドラマの原作は漫画『監察医 朝顔』。2006年から『週刊漫画サンデー』(実業之日本社)で連載が始まり、6巻以降は電子版のみでの発刊となるも人気を博し続け、2013年発刊の30巻をもって完結をした医療漫画です。

原作では、朝顔は阪神大震災により母を亡くした、という設定ですが、今回、連続ドラマ化するにあたり、東日本大震災により母が行方不明になっている、という設定にアレンジ。フジテレビ系連続ドラマとしては初めて東日本大震災を真正面から扱います。それに伴い原作では、ほぼ一巻でしか触れられなかった震災と母の存在に向き合う父娘の日常と心の機微を、深く、そして細やかに描いていきます。

2011年3月11日に発生した東日本大震災。未曾有の震災として、2019年3月1日時点で2500名以上の行方不明者が今なおいる中、朝顔の母もそのひとりです。母が自身の実家がある東北の海沿いの街に帰省中のところで、東日本大震災が発生。以降、母の消息は分からないまま、遺体も見つかっていません。遺体は、それ自体が“生きた証”です。遺体すら見つからないという、母の“生きた証”を根こそぎ奪われてしまった朝顔は、失意に暮れました。しかし、とある出来事がきっかけで、悲しみに立ち止まるのではなく、自分の人生をしっかりと歩んでいくことが母の想いだと気付かされ、そして“生きた証”が見つからない悲しみを誰よりも知っているからこそ、今日も誰かの“生きた証”を見つけるために法医学者の仕事に打ち込んでいます。一方の平は、時間があれば東北へ向かい、手がかりもないまま、あの日からずっと、まるで“捜査”と同じように妻の遺体を探し続けています。

本作では各話でさまざまな事件を扱いながら、全話を通して、朝顔が務める法医学教室が管轄する警察署に平が異動になった日から、時を重ねる父娘を追います。ぽっかりと空いた母の穴を少しでも埋めようとするかのように肩を寄せ合い、笑顔と涙を繰り返しながら、少しずつ前へ進んでいく父娘のかけがえのない日々と変化を描いていきます。

上野樹里さんが 初の月9単独主演! 初共演の時任三郎さんと、 すべての視聴者に 生きる意味と喜びを贈る!

上野樹里さんが連続ドラマの主演を務めるのは『アリスの棘』(TBS系2014年4月~6月)以来5年ぶり。また月9ドラマの主演を務めるのは玉木宏さんとのダブル主演作で、社会現象にもなった大ヒット作『のだめカンタービレ』(2006年10月~12月)以来の実に13年ぶりであり、同時に初の月9ドラマ単独主演となります。上野さんといえば、直近の出演作『グッド・ドクター』(フジテレビ系2018年7月~10月)で演じた、患者の子どもたちのために奔走し、自閉症スペクトラム障がいの主人公を支える新米小児外科医・瀬戸夏美役が記憶に新しいところ。本作で、法医学者という自身初の役どころに挑む上野さんが、果たしてどのように朝顔を演じるのか、どうかご注目ください。

そして、朝顔の父・平を演じる時任さんにとっては、本作が『ヴォイス~命なき者の声~』(2009年1月~3月)以来10年ぶりの月9ドラマ出演となります。実生活では3児の父として2007年に<ベスト・ファーザー イエローリボン賞> も受賞した時任さんは、これまで数多の映像作品で、さまざまな父親像を演じてきました。直近でも連続ドラマでは『過保護のカホコ』(日本テレビ系2017年7月~9月)で、映画ではお笑い芸人の鉄拳さん原作『家族のはなし』(2018年11月公開)で、それぞれ父親役を好演。まさしく日本では、父親を演じれば右に出る者はいない時任さんですが、くしくも『ヴォイス~命なき者の声~』で法医学教室の教授を演じたことで、朝顔の仕事に深い理解があり、まさに本作の万木平を演じるのは時任さん以外に考えられないと言っても過言ではありません。

そんな上野さんと時任さんは『江~姫たちの戦国~』(NHK2011年1月~11月)にそれぞれ出演し、浅井家の父娘という間柄を演じました。しかし時任さん演じる浅井長政は、上野さん演じる江がまだ生まれたての頃に、織田信長との戦で敗れ自害。そのため『江~姫たちの戦国~』では共演シーンはなく、本作が実質、初共演になります。

上野樹里さんコメント

初の月9単独主演となる本作の話を聞かれて、どのような思いを抱かれましたか?
初めての主演ドラマは月9『のだめカンタービレ』でした。長期に渡って演じさせていただいたので、たくさんの思い出がありますし、いろんな経験をさせていただきました。そんな特別な思い入れのある枠に、また出演することができて大変うれしく思います。
主人公の朝顔をこれから演じていくにあたっての意気込み、そして役作りで考えていらっしゃることがあれば教えてください。
法医学者であり、震災で母を亡くした娘を演じます。刑事である父とともに事件と向き合い、被害者のご遺体に残されたメッセージと心から向き合います。太陽とともに咲く朝顔の花のように、辛いことがたくさんあっても明るく前向きに生きている主人公を演じていけたらと思います。
実質、初共演となる時任さん。共演に向けての思いは?
大河ドラマ『江~姫たちの戦国~』では、実の父上を演じていただいた時任さん。ですが、共演するのは今回が実質初めてとなります。今回は、震災で母を亡くした父娘という役どころですが、8年前に震災があった時も父娘という役どころだったことに、何かご縁を感じます。
最後に、このドラマをお送りする視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。
新元号から始まる最初の作品ということもあり、皆さんの心に残る素敵な作品になるよう、精一杯頑張りたいと思います。

時任三郎さんコメント

10年ぶりの月9出演となる本作の話を聞かれて、どのような思いを抱かれましたか?
ほんとに時が経つのが早いなと(笑)。10年ぶりの月9が、くしくも同じ“法医学”をテーマにしたドラマだということに驚いています。自分自身も人生の最終コーナーにさしかかる年齢になり、“生きるということ”をもう一度、このドラマを通して考える機会になればと思っています。
平をこれから演じていくにあたっての意気込み、そして役作りで考えていらっしゃることがあればお願いします。
誰に対しても同じように“平”に接するようなキャラクターでいけたらいいなと思っています。
実質、初共演となる上野さん。共演に向けての思いは?
以前から勝手に親近感を抱いていた方だったので、共演がとても楽しみです。
最後に、このドラマをお送りする視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。
“死”をテーマにしたドラマですが、半面的に“生きることの素晴らしさ”をお伝えできたらと思っています。また、エンタテインメントとしても楽しんでいただけるよう頑張りますので、ぜひご覧ください。

プロデュース・金城綾香(フジテレビ第一制作室)コメント

企画意図
監察医と刑事という異色タッグをこの夏描きます。昨年、(『グッド・ドクター』のプロデュースをしている際に)小児外科のみなさんにお話を伺ったとき、先生方が日々向き合っている『死』というテーマが自分の中に残りました。自分が今日も生かされていること、大切な人と今日を過ごすことの幸せを伝えられるような、週のはじまりにふさわしい生きる活力を優しく与えるドラマにしたいと思っています。
キャスティングに関して
日本中に愛される親子になってほしいと思い、このお二人にオファーさせていただきました。昨年夏、上野樹里さんとたくさんの病院取材にご一緒させていただき、色んなお話をさせていただきました。このテーマを描くにあたって、上野さんに私は全幅の信頼を寄せています。朝顔が咲くように、この作品 を美しく爽やかな広がりのあるものにしてくれると信じています。時任三郎さんは、笑顔も素敵ですが、困り顔も素敵な俳優さんです。どんな表情も素晴らしく魅力的な時任さんには、平さんとして朝顔に翻弄されつつ、大いに愛してほしいと思っています。

※注釈

法医学者と監察医について
監察医とは、東京23区、大阪市、神戸市などの監察医制度のある地域で、事件性の疑いがない死因不明の遺体の死因究明を専門に監察医務院に勤める法医学者。監察医制度のある地域では、事件性の疑いのある遺体の死因究明は主に大学の法医学教室に勤める法医学者が担当する。監察医制度のない地域では、法医学者が監察医の役割も兼ねる。