『冠婚葬祭もエコラでいこう!』 2007年06月20日

日本の風習には、面白いものが沢山あります。
例えば、結婚前の結納時には昆布やするめ等を用意したり(昆布は「子生婦」と書き、繁殖力が強いことから子孫繁栄を願って。また語呂から「よろこぶ」の意でもあるとか。またするめは「寿留女」と書き、良い嫁が一生その家に留まるようにとの願いから。また「噛めば噛むほど味が出る」の意味とも言われています)、またお葬式での出棺時にはお茶碗を割ったり(故人が日頃使っていたご飯茶碗を割ることによって、魂がこの世戻ってきても、ご飯を食べるお茶碗はありませんよ=この世に未練を残さないであの世に成仏して下さいという意味合いから)・・・・・。特に冠婚葬祭ではこのような通過儀礼は色濃く見られ、地域によっても大きく異なります。

何を隠そう私の大学での専攻がその日本民俗学だったので、地方色豊かな習わしと日本人の文化に触れ、大変興味深かったのを覚えています。
しかしその一方で、日本中どこへ行っても変わらないしきたりもあります。結婚式のご祝儀なんかはその類。最近のご祝儀袋は鶴が飛んでいたり、やたら派手派手しかったり、昔に比べればバリエーションは増えましたが可愛い物にはなかなかお目にかかれません。

そんなある日、アナウンス室・手芸部でもある木幡アナに、「いつも結婚式のご祝儀袋ってどうしてる?しかも自分の結婚式で貰ったの、どうした?」と聞かれ、「はて?」と思った。「普通に文房具屋さんで買ってきたのを使っています。しかも自分の結婚式で頂いたのは、最初の2年位は大事に取っておいたけど、場所取るしねぇ。ほとんどはドサッと捨ててしまいました・・・・・」とお答えしたら、「ご祝儀袋ってさ、どれも無味乾燥でつまんない上に可愛いのが無いでしょ。だから取っておいてもねぇ」と言う。
ふむ。確かにその通り。妙に和テイストから脱せず、デザインは今一つ。
すると木幡さんは「それが嫌でね、私自分で作るの」と言うじゃありませんか!
「え〜!ご祝儀袋を自分で作るの??」
「簡単よ、簡単!」
そう言って作り方を教えてくれたのです。


紙、紐、短冊、白封筒、ハサミ
用意するのは自分の好きな柄の用紙と水引代わりにする紐、名前を書く短冊、中に入れる白い封筒、ハサミ、以上。 今回使った紙はリバーシブルで裏面にも色や柄がありとても可愛かったので、わざと折り返しをつけて反対側の色も見せるように作ることにしました☆


(1)まずは普通の祝儀袋を広げた時と同じくらいの大きさに用紙を切り、通常と同じように三つ折りにします。


(2)一番上の表紙になる部分を、裏面の色が見えるように折っていきます。
この時、どのように折れば色の配分がよくなるかシミュレーションしながら折っていきます。今回はひだ状に折って、仕上げに更に斜めに折ることによって、内側の色が更に主張するようにしてみました
(この時、白い封筒を先に中に入れましょうね。もちろんその中にご祝儀もお忘れなく・・・笑。後輩Kアナの結婚式で実際にご祝儀が入っていなかった!ということがあったそうですから・・・・入れ忘れに注意。大笑)

(3)そこへ水引きをかけます
(今回は蝶結びにしましたが、「蝶結びは何度もほどいたり結んだりできる為、婚礼には相応しくない」という方には、「二度はないように」という意味で、一度結んだらほどけない「結び切り」「あわじ結び」等をお薦めします♪)

(4)最後に短冊に「寿」「御祝」「御結婚祝」などの表書きと名前を書いて本体に挟んだらできあがり!

その他にも“よっ!エコラさん!”というリサイクルアイディアもご提案いただきましたよ。プレゼントで頂いたきれいな包装紙をこれに使ってもよいというのです。
なーるほど、確かに貰った方は一味違った祝儀袋で嬉しいですよね。 一緒に作ってみましたが紙さえあれば本当〜に簡単に、あっという間に出来てしまいます。 今回の作品、所要時間は5分程度。

更にこんなコレクションも見せてくれました。

手作りメッセージカード

1ページめくるとメッセージが書けるんです!

裏はこんな風になっています

こんなカード貰ったら嬉しいですよね。しかもリユース!それと見えないから驚きです

「結ぶ」という意味を持つ水引こそありませんが、こちらはご祝儀袋の洋風アレンジバージョン。これの良いところはピラっと1ページめくるとメッセージが書けるのです!

確かに普通のご祝儀袋だと「おめでとう!」という気持ちは有り余るほどあっても、それを書くところがないんですよね。これならメッセージカード 兼 ご祝儀袋で一石二鳥。しかも貰った側も捨ててしまうのがもったいなくて、ゴミの量も減りGOOD!!

驚いたのが、表の色の付いたかわいい写真の部分はフリーペーパーの切り抜きやちらし等のリユースだという点!上質な紙でないほうがかえって厚みが出ず、仕上がりがよいということなんですが、無料(タダ)の物でもこんなに可愛いい仕上がりになるんですね〜。使えるものは実はタダで転がっている!しかもどうせ破棄されてしまうものなら、今回の様に有効利用してあげたら方がよりエコラ!
要は、アイディア次第ということ♪すばらしい!!

木幡さんはご祝儀袋以外にもお年玉袋(=ポチ袋)や誕生日のメッセージカードも手作りしていらっしゃるとか。本当にアイディアウーマンで、すごいな〜。
忙しい日々の中でこれを作る時間が一体いつあるのかと伺ってみたら、「子供が寝てからよ♪」と楽しそうに答えてくれました。 私なんか子供もいないのに、夜ごはん作っただけで疲れ果てて寝てしまうこともよくあるのになぁ・・・・・(恥)

アナウンサ−業もママ業も家事もしつつ、こんなに余力も発想も湧いてくるなんて、本当に素敵です。

エコはこんなアプローチでもできるんですね。
今回は私も勉強になりました!木幡さん、ありがとう!!