『エコ恩師と夢の対談(2)』 2006年07月18日

(前号からの引きつづき)
今回は、今生で出会えたことで私に“きっかけ”を作って下さった、わたしのエコの恩師、カリスマ・エコDJことやまだひさし氏との対談、第二弾をどうぞ!

やまだひさし 僕は、環境問題はオシャレやカッコよくないと広まらないと思うんだ。
藤村アナ あっ!以前、「エ・コ・ラ」に出てくださったドン小西さんも同じようなことを言ってた!
やまだひさし 理想を言えば派手に面白おかしくやって、それがみんなの“気付き”のきっかけになればいいと思うんだ。“道徳”の授業をやっているんじゃないんだから。
後は興味をもって、生活を変えない範囲でやればいいんじゃないかな。やれる範囲でいい。
藤村アナ そう言われるとみんな安心しますよね♪私ですら気が楽になるもん。
ゴマすりじゃなくて、やまださんは私にとってエコの恩師なんですよ。私に影響を与えた人。
やまだひさし そうやって誰かが反応して動いてくれることって嬉しいんだよね。金は儲からんが、地球環境には絶対にいいってみんなが働きかければ、規模もスピードもすごいことになっていくよね。
でも、僕が最初にエコに取り組み始めた頃に比べると、最近は啓蒙普及しなくてもよくなったのよ。それが変わったね。みんなの意識がかなり高くなった。
そうやってみんながちょっとずつ変わっていくのを見るのが楽しいし、周りの人が変わっていくのが嬉しい。第一さおりちゃんだってそうだよ。最初に会ったときにこういう活動に興味を持つとは思わなかったし、ましてや、今日のようなインタビューが行われるような流れが生まれるなんてさおりちゃんの意識が変わったからでしょ。こういうのが嬉しいんだよね〜。
今、ガングロやってる子たちがサ、「エコ!」とか言って取り組みだりしたら面白いよね。寧(むし)ろ見てみたい!
俺なんてさ、ラジオをやっていて金髪。でもエコに関心があって、地球のことを憂いている。こういう人もいるんだー!っていうのを伝えたいよね。
藤村アナ そんな金髪カリスマエコ・DJ・やまださんが取り組んだことに対して、リスナーをはじめ、周りの反応はいかがですか?
やまだひさし 若い世代の人たちはリサイクルやなんかを、わりとすぐに受け入れられるみたい。
それに対して「やっと世の中豊かになったのに、なんで“逆戻り”のリサイクルなの?」って戸惑っているのは実は、団塊の世代に代表される大人なんじゃないかと思うんだよね。紙だって、藁半紙から上質紙になったのに、なんで逆戻りしてわざわざ裏紙使うの?とか、買い物行く時、昔はカゴ持参でせっかく便利になったのに、なんでレジ袋は貰っちゃいけないの?みたいな。“消費が豊か”になったからその世代の人たちは違和感を感じているみたい。
総じて日本人は、本当に「新しい物中毒」だよね。携帯とか車とか。常に新しい物に切り替えていく。
藤村アナ うっ・・・、耳が痛い。私もまだ使える携帯をワンセグ付きの新しいのに変えたばかりだわ・・・。
藤村アナ だからといってイイ子ぶる訳じゃないですケド(笑)、自分で取り組めるエコとしてソーラーパネルと生ゴミ処理機はかなり興味があるんですよ、私。でもまだソーラーパネルはかなりお高いですね・・・。
やまだひさし 初期投資でペイしようと思ったら難しいよ。だって、パネル自体が真南に向いてないとペイできるほど溜まらないし、生ゴミ処理機はよっぽどガーデニングに力を入れている人でないと処理機でできた堆肥の需要もそんなにないだろうし、風車だって常に風の通り道になっているところでないとそんなに回らないしね。
単価がまだまだ高いからペイしようとおもってつけちゃだめだよ。
「ペイできる」なんて謳(うた)ってるエコ商品は、エコで一儲けしようと企んでる悪徳商法だと僕は思ってて、「エコエコ詐欺」って呼んでるんだ(笑)
藤村アナ 「オレオレ詐欺」ならぬ、「エコエコ詐欺」ですか!それ笑える!
やまだひさし でも面白いのが、新幹線から車窓を眺めていると、ソーラーパネルが付いている家が一軒あると、その周りの家も何軒かついてるんだよ。連鎖反応なのかな。
それとか、ある家ではこんなのがあったよ。その家は小さなソーラーパネルを付けていて、その自家発電で溜まった電力を子供たちがゲーム機を起動させる力に充てているの。
普通、コンセントから電力を引っ張ってくると無限の電力だけど、その家のゲーム用の電力は有限なんだよね。
太陽が燦々と降り注いでいる日は沢山電力が溜まって長時間ゲームも出来る。だけど、曇りがちな日は殆んど溜まっていないから、すぐにゲームが出来なくなっちゃうの!(笑)「はい、そこまで〜!」って。
でも、自家発電で賄(まかな)える電力って、そんなレベルのもので充分だと思うんだよね。家中の電力を賄なうなんて欲張りすぎだし無理!
藤村アナ 確かに、その方がゲーム以上にゲームっぽいスリルがあって、面白みも増すかもね!
やまだひさし それに、太陽光と風ってムラがあるんだよ。好調な日と不調な日のね。
そうやって考えると、波力・水力っていうのは無休だから、電力発電の中で一番ムラがないんだよね。コンスタントに発電できて良いのよ。
藤村アナ な〜るほどね〜。しかし、波力と水力って、なかなか身近にないですよねぇ?
やまだひさし そこなんだよ。でもね、以前、自分の敷地を流れている小川に自前の水車を作って突っ込んで、水力発電をしている人の所に取材に行ったけど、その人は凄かったよ!
電力も自給自足、家は廃材を使用していて、その他の物も自給自足なの。それに必要な物は何かって聞いたら、「まず最初にヤギを飼えっ!」って言われた。
藤村アナ ヤギって、山羊?
やまだひさし そう。ヤギは開墾作業の手伝いをしてくれるし、その作業中に出た糞は肥料となり植物が良く育つでしょ。そして牛乳ならぬヤギ乳を頂戴し、最後は肉を食べるんだって。無駄なことは何一つない。
藤村アナ へぇ〜!自給自足の第一歩は、まずヤギを飼うこと。この法則は意外性たっぷりですね〜!(笑)
やまだひさし でしょ?(笑)

日本だけにとどまらず、世界もまたにかけてエコの取材活動をしているやまださん。本当に羨ましいなぁ。
そんな経験から感じる、今後エコに望むことを次号・最終章でお伺いします。きっとみなさんも色んな意味で“ドキッ!”とさせられますよ。おお、怖い。
お楽しみに!(次号へつづく)
やまだひさし氏プロフィール
TOKYO FM/JFN系列全国36局ネットプログラム「やまだひさしのラジアンリミテッド DX」(月〜木/25:00-27:00) のメインパーソナリティ。フジテレビ系「すぽると!」(毎週金曜24:23〜) でナレーションを担当。地上波・衛星波のテレビを中心に、音楽・映画関係のイベントMCも数多く務める。『ジュニア・ベジタブル&フルーツマイスター』の資格を男性DJで初めて取得するなど、自称“カリスマ・エコDJ”として活躍中。また、エコグッズの使用感を綴ったソニー・マガジンズ「やまだひさしのエコもの探検隊」や楽天市場のエコサイトコラム「やまだひさしのエコグッズ特捜部」なども連載中。