『エコ恩師と夢の対談(1)』 2006年07月06日

はろはろ、皆さん。ちょっとのご無沙汰でした。その間にすっかり夏っぽくなりましたねぇ。
さあ、今回は素晴らしいゲストがいらっしゃいますよー!後ほどたっぷりと。

と、突然真面目モードに入りますが、人は今生で様々な経験をし学び、その経験を活かして後生に生まれ変わるんだと私は勝手に考えています。私的解釈でいくと“人との出会い”もその一つに入ります。

10年もこの仕事をしていると、様々な業種・職種の方とお会いします。
しかもそういう方々は得てして、何かに秀でている、とても面白い、とても細やかなど、魅力に溢れる方が多いのです。
その素敵な方々から情報をもらったり、何か一緒に作ったり、共に有意義な時間を過ごすことで、自分の になっているなぁ・・・といつも感じます。感謝の連続


アナルームにお越しいただきました!
今回は、今生で出会えたことで私に“きっかけ”を作って下さった、わたしのエコの恩師との対談をご紹介です!
2002年から土曜のお昼に担当していた「なまあらし」という生バラエティー番組がありました。出演はジャニーズ事務所の嵐の皆さん、中川家のお二人、シャカのお二人、山中アナ、そしてラジオDJで有名な、やまだひさしさん。そう、ここにご縁がありました!私のエコ恩師とはこのやまださんなのです♪
週に一回のお付き合いから発展し、やまださん発信の面白イベントにお誘い頂いたことがそもそもののきっかけでした。
台場から程近い所にあるライブスペース “ZEPP TOKYO”(ここは環境に配慮している)で、やまださんが「エコライブ」をやるという。しかも環境省後援で。
「お硬いんだか、楽しいんだか、ようわからんなぁ〜」と、思いつつも仕事帰りに行ってみた。
すると主旨自体をよくわかっていなかったことが徐々にわかっってきた(恥)。
どうやら、やまださんは歌ったり楽器を演奏したりしないらしい。その代わり、最近話題の大物アーティスト達が次々に出てきて歌う。実に楽しい。
じゃあ肝心の環境・エコは?・・・というと、音楽を楽しんでいるインターバルに、つまり、映画で言うところのサブリミナル効果のように、間に、ちょこっとやまちゃん主導でエココーナーがあり情報が入ってくる手法。言うなれば「音楽と環境の絶妙なハーモニーや〜」(彦麻呂さん風にどうぞ)・・・。
今回はそ〜んな恩師に、フジテレビ アナウンス室にわざわざお越しいただいてインタビューを敢行しちゃいました!
第一弾をどうぞ!

藤村アナ わざわざ遠路お台場までお越しいただいてありがとうございまーす!!
今日はMYコラム「エ・コ・ラ」のインタビューを恩師にさせていただきたいんですが・・・。私が自分のエコマインドに気付いたきっかけは“一人暮らし”だったけど、そもそもやまださんがエコに関心を持ったきっかけは何だったんですか?
やまだひさし 僕が担当している番組へのHPへの書き込みがとても乱れていることにある時気付いてね、モラルが欠落している・・・て思ったんだ。ネットをやる上でのエチケット=ネチケットっていうんだけど、そういうパブリックなものが破綻しているのがとても気になった。これがきっかけ。
藤村アナ へー、それがきっかけだったんだ!意外です。
その後やまださんは、エコに関して様々な取り組みや取材をしてこられましたよね。
私が興味を持ったやまださんの一言は、『おいしい食事をしたいからエコ』という言葉だったんです。何だか一瞬ピンと来ない気がしたんですけど・・・
やまだひさし だって、環境汚染によってあんなにおいしいものがもう手に入らなくなる!今後もう食べられない!となったら淋しいしショックじゃない?しかも、食はNOがない。みんなの共通項だから、誰にでもHITする。だから、「食はエコの入り口」って話してみたんだ。でもそれがわかりやすかったみたい。
それに、僕は食に結構敏感みたいで・・・。僕、北海道出身だから、産直のおいしくて安全な素材が小さい頃からとても身近にあったのね。そのお陰で舌が鍛えられたみたい。
だから永久的にこの美味しいものが汚染されることなく食べられるようにして欲しいんだよね。
食もエコも全部繋がってる。どっちも生活の一部だから。
その良い例は「水」だよ。食べ物はみんな水を使うでしょ。
山に降った雨水や雪解け水を山に生えている木が吸収し、そこに生息している生物に息吹を与え、そこのジビエを僕たちが食す。だから、森の木を伐採しただけで湧き水も変わっっちゃう・・・。
またその水は川となり、海に注ぎ、海産物をも育てる。ワインに例えるならその水はヴィンテージものだよ。何年・何ヶ月もかかって旅をしてるんだから。寝かされて、ねかされて・・・。
でもね、現代人の買う側の意識が低くて、全て自分に還元されることに気付いてないんだな。全て自分に戻ってくる事に気付いた時、初めてマインドが変わるんだよね。
藤村アナ 最近じゃ「食育(食に関する教育)」ってコトバがある位、食=エコであるという認識も高まってきてるのにもかかわらず、全てが循環していることにはあんまり気付いていないわけか。
言われてみればそうかもしれないですね。含有メチル水銀の影響で妊娠中はあまり食べちゃいけない種類の魚があると言うけれど、それを聞いて食べない努力はしても、その事実を知ったからといって自分たちの生活を振り返って反省したり改善したりはしないですね。
他にもやまださんは“エコキャラバン”というのをやってましたよね。それって何ですか?始める経緯は?
やまだひさし ラジオでエコロジーを伝えようとしたんだ。 そもそもエコは地域によって違う。例えば一番小さい行政・自治体である「区」によっても全く方法が違う。ということは、全国レベルではどれだけ違うのか、ゴミの分別方法の違いを調べたかった、というのが最初。
ちょうどその頃、毎晩生放送のラジオ番組を持っていたから、(1)ロケ (2)取材テープの編集 (3)調べ物 (4)毎晩の放送 この4つを地方にいてもクリアしなければならなかった。
しかも全国のラジオ局行脚にはお金がかかる。ならばと、飛行機や電車の代わりに「ワゴン車はどう?しかもどうせ買うならエコカーがいいよね」と、ハイブリッドカーを買った。これなら車内で寝泊りすればいいから、足にもなるしホテル代も浮く。
そうして始まった取材は、昼間はロケ&車内に積んだ機械で編集し、夜中の放送で流すという日々を送ったんだ。
藤村アナ へ〜!!それ、かなり大変そう!
だけどスタッフと一つのチームになれて楽しそうですね(^o^) 取材してみてどんなことがわかったんですか?
やまだひさし 例えば、ゴミを細かく分別しなくてもまとめて燃やせる焼却炉をもっている自治体か否かでも分別方法が全然違う、みたいにサ、国内の行政レベルでもルールが全く違うのに、京都議定書(※)に代表されるような国レベルでルールを統一しましょうっていうのが、いかに大変かということに気付かされたね。
とにかく、一人一人がゴミを減らすことにこだわらないとダメだ。
昔はサ、空きビンは回収に回すとお金に換えてくれたじゃない。だから子供もおこづかい欲しさにゲーム感覚で回収に取り組んだんだよね。
そう考えたら、現代人も大人の知恵で、どこかゲーム感覚でお得感を得られるような取り組みを作らないと、みんなゴミ減らしには取り組まないと思うな。
藤村アナ ゲーム感覚か!いい!それだったらみんな楽しんでできそうだし。
しかし、そうでないとやらないというのもナンですね・・・。
それにしても、乱れたり崩壊している現実を知るって、悲しくなったり苛(さいな)まれたりしません?
全国各地を回って実情を知ったら怖ろしくなったことを敢(あ)えて教えてください。
やまだひさし エコキャラバンの終了後に本の取材で訪ねたところが忘れられないかなぁ。
香川県の直島(なおしま)と豊島(てしま)なんだけど。都会で出た産業廃棄物を他人(ひと)の住んでいる島や県に埋めている事実を知ったんだ。僕が行った時はガスが出ていたよ。そのことを外の県の人に知らせるべきだと思ったんだけど、現実には伝わっていない(悲)。伝えられていることは、とても薄ぺっらいことのみなんだよなぁ・・・。
藤村アナ それ、やまださんの本 (「やまだひさしの日本縦断(エコ)アンリミテッド」ソニー・マガジンズ発行) に書いてあった事例ですね。
ある企業が豊島内に産廃物を不法投棄したことがわかったんだけど、結局、経済効果を見込んで、豊島の西にある直島がその廃棄物を中間処理施設で処理可能なため受け入れたっていう。
本文中でやまださんは「産業がある以上、廃棄物は出るわけだから、最初から同時進行で『製造後はどうする?』っていうのを考えないとダメだ」って書いてますよね。
それって、産業だけじゃなくて色々なことに当てはまる気もしますね。特に、産業では規模が大きいだけにMUSTなハズなんですが・・・。
次号は、「困惑ぎみは団塊世代?」、「エコエコ詐欺って何?」、「自家発電の妙!?」などに迫ります!面白さ加速!!お楽しみに♪ (つづく)
※京都議定書・・・ 1997年12月、京都で開かれた「気候変動枠組条約第3回締結国会議(COP3)」で、先進国などに対して2008年〜2012年の間に温室効果ガスを1990年比で一定数値を削減することを義務づけたもの。主要国の削減率は、日本6%、米国7%、EU8%、カナダ6%、ロシア0%などで、全体では5.2%の削減を目指したものとなり、これらの削減目標には法的な拘束力があると決められた。また、国際的に協調して目標を達成するために、温室効果ガスの排出量取引ができる仕組みを柱とする「京都メカニズム」や、森林吸収源などの新たな制度や仕組みも導入された。
やまだひさし氏プロフィール
TOKYO FM/JFN系列全国36局ネットプログラム「やまだひさしのラジアンリミテッド DX」(月〜木/25:00-27:00) のメインパーソナリティ。フジテレビ系「すぽると!」(毎週金曜24:23〜) でナレーションを担当。地上波・衛星波のテレビを中心に、音楽・映画関係のイベントMCも数多く務める。『ジュニア・ベジタブル&フルーツマイスター』の資格を男性DJで初めて取得するなど、自称“カリスマ・エコDJ”として活躍中。また、エコグッズの使用感を綴ったソニー・マガジンズ「やまだひさしのエコもの探検隊」や楽天市場のエコサイトコラム「やまだひさしのエコグッズ特捜部」なども連載中。