アナマガ

塩原恒夫アナウンサーのコラム「私のベストムービー」

2011年01月19日号

【編集長より】
塩原アナといえば、先日のフィギュアスケートを始めとして、ポエティックな言葉選びのスポーツ中継で人気のスポーツアナ。そのセンスの秘密は、映画マニアという素顔にあると思ってます。男おばさんの軽部・笠井両アナの向こうを張って、すさまじい数の映画を見て、そして、CS放送の「日本映画専門チャンネル」で、インタビュー・・・。
彼は、フジテレビ映画担当「第3の男」なんです。
その塩チャン恒例の「ベスト10」が今年も決定。楽しんでくださいね。
前段もなくいきなり始まるのが、塩チャン流です。(^_^;)

ベスト10以上に評価したいのが、「午前10時の映画祭 何度見てもすごい50本」の開催である。大学時代に名画座で涙した「ある日どこかで」が、初めて買ったレーザーディスク「明日に向って撃て!」が、スクリーンによみがえった。しかも、2011年に新しくもう50本が加わる。3Dもいいけれど、名作体験はかえがたい。今後是非、邦画も加えて続けてほしい。

洋画ベスト10

10位『海角七号 君想う、国境の南』

タイトルのインパクト大。「かいかく七号」とは、日本統治時代の台湾の住所。
日本人と現地の人との現在と過去の恋模様が、素朴に描かれる。心温まります~

いきなり、台湾史上歴史的ヒットを飛ばした、あの感動作からだよ。まずはマニアらしいチョイス。(^_^)

9位『ゾンビランド』

笑いの詰まったワンダーワールド。ゲスト出演ビル・マーレイの相変わらずの怪演に大満足です。
「ゴーストバスターズ」がとんでもない名作に思えてくる!?

8位『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』

よくぞ完結7作目までたどり着いた!スタッフ・キャストのがんばりに感謝。まさか無精ひげのハリーを見ることになるとは。感動必至のフィニッシュを待つ。

ハリウッド版"北の国から"だよねもう。こういうのが入ってくるから、塩チャンランキング(塩ラン)は面白いなあ。
今作は あの"毒舌"のおすぎさんも絶賛。

7位『クレイジー・ハート』

祝ジェフ・ブリッジス、アカデミー主演男優賞受賞。「キングコング」(76)の冴えない主人公がよくぞここまで。助演女優賞サンドラ・ブロックの「しあわせの隠れ場所」と置き換え可。

軽部さんが大好き。塩もオヤジになってる証拠。
僕は「しあわせの隠れ場所」に一票。

6位『(500)日のサマー』

( )の意味から、ラストみえみえのオチまで、ハリウッド恋愛コメディの新しいかたちを楽しんだ。
ズーイー・デシャネルは、今後の注目としてあげておく。

押えてるなあ。見逃してたらDVDで是非!

5位『オーケストラ!』

期待することなく何となく入った映画館で、思わぬ感動~クラシック音楽を堪能しつつ、コミカルな語りの中に、人間ドラマの興味をつないだ。まさに拾いもの。

4位『瞳の奥の秘密』

アカデミー外国語映画賞獲得のアルゼンチン映画。時間の経過を演じ分けた俳優陣に拍手を送りたい。ミステリー作品としての説得力十分の面白さが詰まる。

裁判員裁判が定着してきて、人を裁くことの限界を観客が感じてる今だからこそ、ミステリーパートのこのオチは響く。さらに恋愛パートもステキという贅沢。

3位『闇の列車、光の旅』

アメリカへの希望を目指す、列車の屋根からカメラがとらえた景色が最高。
日系フクナガ監督というのも興味をひいた。サスペンスたっぷりの道行きがリアル。

年間140本見てる私が未見の作品が3位!反省。

2位『ハート・ロッカー』

「アバター」監督との元夫婦対決が話題になったが、勝利は当然だった。
テーマの重みよりなにより、極上のエンタテインメントなのが、ヤバすぎる。高揚した。

え、これが2位ということは…

1位『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』

レクター博士以来の強烈映画キャラクターの誕生である。スウェーデンを舞台に原作も映画も3部作が、この一年で完結を見る幸福よ。第1作の密室謎解きに不満ありなどと文句を言えば罰があたる。
2作目・巨悪陰謀、3作目・法廷劇を楽しんで。

スゴイ!出た―!全く予想外。
これだから「塩ラン」は見逃せない。こういうの大好きなのね。「幸福」って文字が入ってますもん。

『殺人犯』
初体験の「ゆうばり国際ファンタ」で鑑賞した香港製サイコサスペンス。
とんでもない殺人犯の存在に開いた口が~推理小説が好きな人の感想が聞きたい。

邦画ベスト10

10位『時をかける少女』

ゲゲゲもいいけれど、有名主題歌をカバーした「いきものがかり」からノれる。

アニメ版(大傑作)のヒロインの声を担当した仲 里依紗が実写のヒロインで登場する「幸福」(^_^)v。

9位『花のあと』

もういいかな~の藤沢周平ものだが、北川景子が凛々しく決めた。

8位『のだめカンタービレ 最終楽章 前編』

ここまで世界観をしっかり映像化してくれると、こちらもはまります。

7位『春との旅』

日本映画界の宝・仲代達矢の演技は、シナリオの行間さえも感じさせてくれる。

塩ちゃんは、このいぶし銀のベテラン俳優たちが火花散らす作品をもっと上げると思ったなあ。
軽部さん、年間ランキング 邦画1位。

6位『告白』

これは、まさに負のコマーシャル。原作とは違う魅力が映像として溢れでる。

東宝が、こんなバッドエンディング・ムービーを大ヒットさせるとはね(脱帽)。

5位『武士道シックスティーン』

「エイティーン」まで続けてほしい。さわやかストーリーにまた浸りたい。

塩チャンに大共感!!これは、2010年の日本映画の収穫のひとつだと思う。さらに「書道ガールズ」もあわせて、女子高生クラブ活動シネマを楽しみたいね。

4位『おとうと』

「男はつらいよ」シリーズ、ここに完結~ですよね!?

3位『悪人』

タイトルの持つコワさが、しっかりと刻まれた。俳優陣の健闘が只ただ光る。

これは2010年を代表する一本です。

2位『半分の月がのぼる空』

普通の話(設定)に見せかけて、実は…こういうスタイルが増える中、一番の出来。
三重のオレンジ色の太陽がよかった。

うぉーーーーーー!やったあああああ。
そうなんだよ、これいいんですよ。普通の話と見せかけるところから泣けるのが素敵。私の年間第1位!!!。
ということは…。

1位『ゴールデンスランバー』

日本映画もやればできるじゃあないか!映像でとにかく見せる、魅せる~娯楽の原点をしっかりと踏まえて「よくできました(花マル印)」

塩ランの真骨頂。塩チャンが1位に選ぶと、まさに輝いて"ゴールデン"な作品に思えてきた。

『ACACIA-アカシア-』
あなた自身元気があるときに、俳優・アントニオ猪木を是非一度見てください。

【編集長のひとりごと】
いかがでしたか?本当に塩チャンはいい作品をチョイスするなあと、しかも、自分ならではの個性も忘れない。美しいランキングですよ。気になる作品は是非DVDで見てください。
塩チャンセレクションですから、間違いないです。

では今年も、この下に出しました。男おばさんの年間ランキングをどうぞ!

  軽部アナ軽部アナ 笠井アナ笠井アナ
1位 トイ・ストーリー3 半分の月がのぼる空
2位 春との旅 THE LASTMESSAGE 海猿
3位 マイレージ・マイライフ ヘヴンズ ストーリー
4位 川の底からこんにちわ 最後の忠臣蔵
5位 半分の月がのぼる空 インセプション

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