CLAMP TALK Vol.28

NAKAI in Talking with TK.
--> 以前の番組での対談
- 中居:
- どうも、こんばんは。中居です。
- tk:
- お久し振りで。席が変わってますね。
- 中居:
- すごい違和感を感じるんですけど。
- tk:
- やっぱ違う?ぜんぜん。
- 中居:
- いや、僕がここにいるっていう違和感より、今までずっ
と僕が客観的に見てきた,小室さんのこっちの位置が。小室
さんがそっちにいる違和感のほうが強いんですよ。
- tk:
- あ、そう?なんか居心地悪い?
- 中居:
- なんか、おかしいですよね、そっちにいるのが。
- tk:
- でね、セットもやっぱり違うじゃない、ぜんぜん。
- 中居:
- ええ、違いますよね。
- tk:
- で、なんかね、入った瞬間ね、ゲストで来たような気分に
はなった。
- 中居:
- そうですか?
- tk:
- うん。なんか、中居君の番組に来たような気分にはなっ
た、一回。
- 中居:
- 本当?そうかなぁ?
- tk:
- でもまあね、「TK MUSIC CLAMP」っていうふうになって
るからね。今のとこほら、これいつもリハなんて何もないから、いきなり話しし
てるじゃない。だから、ちょっと今まだ何ていうの?両方混ざっちゃってて変な気
分。
- 中居:
- 変な感じでしょうね。
- tk:
- ゲストのような気分だし、司会者のような気分でもある
し。
- 中居:
- でも、いきなり今日から、ゲスト今まで1年間ずっと50
回通してやってきて、「じゃあ、今回はゲスト」って言われても、多分ピンとこ
ないと思うんですよね、小室さん自身が。
- tk:
- そうですね。で、僕もこないし、あとはリスナーじゃなく
て視聴者のみなさんが。
- 中居:
- そう。見てる人ですよ。
- tk:
- ね。これ、ちゃんと説明しなきゃいけないよね。
- 中居:
- なんの前ぶれもなくいってるわけですよね?
- tk:
- そう。スタッフがね、そういう驚かせるのがやっぱり好き
なんですね、みんな。
- 中居:
- いや、スタッフの人が驚かせるの好きでも、小室さんの
ファンであったり…。
- tk:
- 番組のファンの人もね。
- 中居:
- っていうのは、今どういう気持ちでいらっしゃるんで
しょうか?
- tk:
- そうですね。
- 中居:
- かなりショックだと思いますよ。
- tk:
- ショックかな?どうかな?喜んでる人もいると思うしね。ま
あ、いろんなのがあると思うよ。まず僕がこういう番組を去年始めた時にも、
「なんで喋りの下手な小室哲哉が」って。
- 中居:
- ええ、僕も疑問ありましたよ。
- tk:
- それで、そういう喋らない、司会なんてやったことがない
人がこういうことやるんだっていうような質問とかもあったし。そういう意見も
あったしね。で、だんだんやっぱりやっていく度に、自分なりのスタイルはもっ
てけたから何とか1年やれたんだけれども。
- 中居:
- 何がきっかけだったんですか?こういう音楽を中心とし
たトークをやろうって。
- tk:
- うーん?まあ、当然僕からじゃなくて、こういう話をフジ
テレビからもらったから、きくち君からもらったからやってるわけなんだけど。あ
の、テレビを使うことは好きなのね。
- 中居:
- うん、うん、うん。
- tk:
- あの、今までたくさん出て来た人たちも何人にも言われた
けど、「小室君ていうのはテレビ好きだよね、じつは」とかって。「テレビ好き
なんじゃん」とか「本当は出たいんでしょ?」とかね。そういうのを何人にも言わ
れて。ほとんどの人はそう言ってきたかもしれないけど。だから、それを聞いて
て「ああ、確かにやっぱりこういうメディアを使うのは好きだな」と思ってんの
ね。だから、絶対に嫌だったら絶対に断わるじゃない。
- 中居:
- そうですよね。
- tk:
- いくらいい仕事でとか、いい話だとかいっても断わると思
うんだけど。どっかにあったんだろうね、自分でも。
- 中居:
- でも、今まで、この番組が始まる前も、そういう話は無
くはなかったんじゃないですか?
- tk:
- うん、そう。あった。
- 中居:
- あったわけじゃないですか。でも、それをまあ、断わる
じゃないですけども、この番組を自分のなかで「この番組ならやっていこう」
と。
- tk:
- と思ったのは何ででしょうね?
- 中居:
- なんかやっぱり、今までと違った自分へのあれがあった
と思うんですけどね。
- tk:
- うーん?そうだね、何だったのかね?ちょっと思い出せない
んだけど、「まあ、やってもいいかな」って思ったんだよね。なんかね、最初は
東京ローカルだったのね。
- 中居:
- あ、関東地区だけですね。
- tk:
- うん、そこだけで。だからなんか「見る人も少ないんじゃ
ないか」とかそういうのもあったし。知ってる人だけの密かな楽しみで「なんか
音楽番組やってるんだよ」っていうのでいいかな、とも思ったし。きっとそうい
うところだね。
- 中居:
- でも、こう(出演者リスト)見るとね。
- tk:
- それにしちゃあ、ゲストがすごいよね。
- 中居:
- ねぇ。小室さんのまあ、気楽な気分じゃないですけど
も、ちょっとした趣味の延長じゃないですか。それにしてもでも、これはちょっ
と僕なんかから見ても、いわゆる一流ですよね。
- tk:
- 全部一流の人だね。
- 中居:
- 一流のアーティスト。
- tk:
- 面白いよね。だからその、最初のほう宇都や木根っていう
のはTMのメンバーだからだけど、この小林武史さんとかね。
- 中居:
- ね。テレビ出る人じゃないですもんね。
- tk:
- テレビなんか出てくれる人じゃないし。絶対に貴重だと思
うしね。もう全部が貴重なんだけどね。
- 中居:
- 本当、そうですよ。
- tk:
- B'zの稲葉とか。
- 中居:
- この人、喋ったの初めて聞きましたよ。
- tk:
- あ、本当に?どういう声だったか、喋りがね。っていうぐ
らい出ない人でしょ。
- 中居:
- ええ。
やっぱりでも、これは小室さんの価値観であったり、人
間性である上でのキャスティングだと思うんですよ。
- tk:
- あの、ミュージシャンっていう部分で、まあなんか、一応
ハードルを越えてもらえたっていうかね。ちょっとその塀を乗り越えてくれたの
かもしれないっていうのはあるんだけど。
- 中居:
- でも、小室さん、この一覧表の人はほとんど初対面?
- tk:
- 初対面の人は多い。
- 中居:
- 多いでしょうね。で、こうやってじっくり話すなんてこ
とも初めての方々ばっかりじゃないですか。
- tk:
- だから、ドキドキするんだよね、瞬間ね。席に着いた瞬間
に。
- 中居:
- どうでした?今まで。この人は自分にとって結局つかめ
ないまま終わってしまったっていうか。納得のいくトークじゃないですけども。
- tk:
- そうね、僕はみんなそれなりになんか話しをね、引っ張り
出せたとは思ってるのね。どの人も「なんか無理だったな」っていう人はいない
んだけど。ゲストの方が自分の言いたいこと、本当に伝えたいことっていうか、
僕を通して。僕は結局フィルターみたいなもんじゃない。
- 中居:
- 煙を吐けばいいって。
- tk:
- ここを通して見てる人に、なんとなく本音みたいな。そ
う、本当に煙みたいにワァーッと出したいことが言えればいいわけで。だからそ
れがもしかしたらちょっと、全部通じなかったかなとか思う人もいたかな。
- 中居:
- こういうゲストの人の見ててね、トーク番組にはまず出
ない方々が多いじゃないですか。それで、例え歌番組出てちょっと喋
る時でも最低限の自分のカラーじゃないですけど、自分のアーティストとしての
キャラクターみたいなものを守りつつ喋る場合があるじゃないですか。この番組
はやっぱり僕は小室さんだからゲストの人たちも裸になって。
- tk:
- ある程度はそうなってくれたかな、と思うけどね。
- 中居:
- そういうとこやっぱり小室さんにとっては嬉しいです
か?
- tk:
- 嬉しいね。それはもう大事な財産にね、なったと思うんだ
けど。で、あの、中居君はね、なんかけっこうびっくりしたベストテンみたいな
のがあって。会ってみて予想外っていうか、自分がある程度はイメージしてみん
な会うでしょ。その予想外ベストテンっていったら1位に入る、1位だと思うわ
け、僕のなかで。
- 中居:
- そうですか?
- tk:
- 「あ、こんな人なんだ」とか「こんなやつなんだ」ってい
う意味ではけっこうびっくりしたね。
- 中居:
- え?それ、どういったところが?
- tk:
- まあ、予備知識がもちろん無いっていうのもあるんだけ
ど、無いっていうのもあったし。だから勝手に「こんな感じ」っていうのが
SMAPっていう話の部分でしかわかんないじゃない。で、いろんな話聞いたりとか
してて、で、やけに考え方がぜんぜん年齢は違うんだけど、事の進め方がすごい
似てたからびっくりしたでしょ?俺が話してる時。
- 中居:
- びっくりしましたよ。小室さんと接点があると思いませ
んでした、僕。
- tk:
- 変な接点なんだよね。女の子の趣味が一緒とかさ、そうい
うんじゃないんだよね。
- 中居:
- そういうんじゃないですよね。
- tk:
- もっと渋い接点だったけど。
- 中居:
- まあ、マニア的なとこですよね。
- tk:
- そう。メチャクチャ自分の性格とかキャラクターがすごい
似てるなぁと思って。
- 中居:
- だから、僕がこうやって作る人、いわゆる裏の人ですよ
ね。作る人と会話をするケースってやっぱり少ないんですよね。で、作る人と周
りの人いろいろいるんですけど、こういう場ももちろんそうですけど、テレビ以
外のところでも喋る機会って非常に少ないですし。だから小室さんとお会いして
話して、ある意味で刺激にもなりましたし、作り方、その道筋は我々が思ってる
とこと小室さんの思ってるとこが加減は違ってても「あ、同じところから来てる
んだな」って。逆に自分にとっては自信ついたっていう面もありますし。
- tk:
- あ、それだといいよね。なんかね、すごい似てると思っ
た。だから、あんまり経験の長さとかそういうのは関係なくて、なんかものを
作っていったり形にしてく作業が一緒の子だなと思ったし。そこらへんでびっく
りしたのね。他の人は「おお、気が合うね」っていうのでも、ミュージシャンの
人が多かったから、モロ、ギタリストの人とか。で、「あの曲が好きなんだよ」
とか「あのアーティストがいいよ」とかで「ああ、こういう趣味なんだ」ってい
うのはあったけど。そういう性格的なことで「気が合うね」っていうのはこの中
の人で初めてだったんで。
- 中居:
- 僕もちょっと気持ち悪かったですね。
- tk:
- それがびっくりしたね。
- 中居:
- びっくりしましたね。ちょっとおかしいぐらいびっくり
しましたね。
- tk:
- あんまり接点はみんなわかんないと思うけどね、すごく。
ここであの時はマークいたじゃない。マークもびっくりしてた。「あ、小室さん
と似てますね、考え方が」とか言うんで面白がってた、すごく。
- 中居:
- でも、小室さんが僕いちばんあの時に話してて、まあ当
り前のことだったんですけど。自分がテレビ出て例えば曲を作る時やアーティス
トに曲をプロデュースする時に、自分の中で絵を作りながら曲を提供するって。
ちゃんとやっぱり客観的に見た上でのプロデュースをするっていう、それが僕は
やっぱり一番大事なことでもあり、逆にやっぱり好きでしたね、そういう小室さ
んが。どうしてもやっぱりね、数でね、記録であったり、知名度であったり、み
んなが認識し始めると客観的に見れなくなりますよね。
- tk:
- そうだね 。
- 中居:
- で、もうその通りのっていうか、当り前のね、「これを
とりあえず出せばなんとかなるだろ」っていう安易な考えが生まれてくるんじゃ
ないかなって思ってたんですけどね。やっぱりここまで達してきた小室さんで
も、常にやっぱり客観的に、常に新しいものをって考えてる小室さんていうの
が。
- tk:
- うーん、まあ、やっぱり負けないみたいなことになっ
ちゃってるんだけどね。自分に負けちゃうとね、もう止まっちゃうっていう感じ
すごいするから。ちょっともう多分もしかしたら世間の人も「そこまで働く?」み
たいな感じとか「そこまでやる?」っていうふうに思い出したりして。
- 中居:
- 僕もそう思いますよ。
- tk:
- あと、もしかしたら「もういいよ」って思う人ももちろん
入ると思うし。だから、それに勝つにはやっぱり信じられないくらいやるしかな
いから。普通の人間だからね。
- 中居:
- そうですよね。
- tk:
- スーパーマンじゃないから。「いつ寝てんの?」って寝な
きゃいけないわけだから。「寝てないですよ」っていっても寝てるわけだし。
やっぱりそれは普通にしてるわけだから。いかに仕事出来る時間でどれだけのこ
とやるかだから。ちょっと自分でも考えられないくらい効率よくやんなきゃいけ
ないわけだよね。
- 中居:
- そうですよ。そういうのってもうね、変な話、お金で
あったり、1位をとるためとか、もう数字の問題じゃないと思うんですよね、小室
さんの今やってる仕事っていうのは。やっぱ、何でしょうかね?なんのために?
- tk:
- もうどんどん削ぎ落とすようにしてて、まあ最終的には
やっぱり聴いてる人が気持ちよくなる、なんか気持ちが落ち着くとか、とにかく
気持ちがよくなるということだけだよね。
- 中居:
- その喜びっていうのは本当にお金には変えられないです
からね。
- tk:
- 変えられないでしょうし。もしも聴く人がすごくまあ「お
金持ちになろう」とか思って頑張って働いてる人だったら、その「お金持ちにな
ろう」と思って頑張ってる人の手助けになる音楽。ちょっと頑張ってもらえれ
ばってそういうふうに考えてるから。だからまあ、1000円でも3000円でもお金出
して買ってくれる人のために、ちょっとでもなればいいっていうね。少なくとも
「なんだよ?」ってならないように、絶対にその線は越えなきゃいけない。
- 中居:
- その気持ちって絶対大事なことですよね。
例えば今、小室さんが曲を作る時に、時間に追われてまあ安易な気持ちで「これ
でもういいだろう」って曲を提供したことによって、でも今の小室さんだったら
逆に名前だけでもしかして売れるかもしれないですよね。
- tk:
- かもしれないね。
- 中居:
- でも、それでも構わない状況にもかかわらず、やっぱり
常に自分の、まあ時間には占有されてるんでしょうけど、その制限された中で自
分のベストの状態の「これが小室哲哉の音楽ですよ。プロデュースしたもので
す」って胸張って出せるっていうのは素晴しいことだなって僕は思いますけど。
- tk:
- まあ大変ちゃあ大変だけどね。
- 中居:
- でも、今でもこのヒットチャートの中でベストテンの上
位の5曲が小室さんがプロデュースした曲が入ってた。まあ、これは音楽史上では
初めてのことですし。まあ、今後ともこういう形で音楽界が動くっていうこと
も、ちょっとないんじゃないかと思うんですけど。
- tk:
- どうだろうね?
- 中居:
- だから僕、小室さんがこういう音楽を作ってるっていう
のは、ある意味で今までの日本の音楽界の反発じゃないかなと思ってたんです
よ。今までのいわゆるまあビートルズからきてずっとな借りがあるわけじゃない
ですか。あらゆる音楽が出て来て。で、最近ではバンドブームがあって。そのバ
ンドブームに乗った人もいれば、それに反発する人もいて。その反発したところ
が僕は小室さんだったんじゃないかと思うんですよね。その時に流行ってたも
のって。流行り物ってバンドブームもそうですけども、流行ったものは去ります
からね。
- tk:
- そうなんだよね。確かにそうなんだよね。僕も流行り物を
作ろうとはぜんぜん思ってないんだけどね。もしかしたら小室系、カラオケちか
いったらそういう言い方をされてるかもしれないけれど。で、これもじゃあ今の
流行りだったとしたら去っちゃうのかもしれないし。まあ、それは今のとこどう
だろう?僕わからないけれど。
- 中居:
- だから、僕なんか小室さんにやっぱりこれから期待した
いっていうのは、記録に今残ってる曲が多いじゃないですか。記録に残ってても
今後ともやっぱりちょっと記憶に残る歌っていうのかな。
- tk:
- そうだよね。そこが大事だよね。まあ、みんな覚えてくれ
て、3年とか5年とか経っても「あの曲いいよね」って言ってくれるのはいいけど
ね。
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