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TOP2013年度社会貢献トピックス~目の不自由な方はテレビ・映画をどのように楽しんでいるか~《見ないで遊ぶワークショップ》を開催
2013年度社会貢献トピックス

~目の不自由な方はテレビ・映画をどのように楽しんでいるか~
《見ないで遊ぶワークショップ》を開催

[2013年12月10日更新分]


右:講師の松田高加子さん
左:ゲスト講師の堤由紀子さん
10月31日 社内で勉強会《見ないで遊ぶワークショップ》を開催しました。
これは、「虹とねいろのプロジェクト」が行っているワークショップで、「視覚障がいを持つ方々が普段どのようにテレビや映画を楽しんでいるのか」「テレビの解説放送や映画の音声ガイドはわかりやすくできているのか」などを実際に疑似体験しながら学ぶものです。
講師は松田高加子さん。映画の音声ガイドの制作をされている方です。
また、視覚障がいをもつ堤由紀子さんもゲスト講師として参加してくれました。


アイマスクをつけてじゃんけん!
受講したのは、社内の有志15人。
まず全員アイマスクを付けて、じゃんけん!
声を出してもOKということで「じゃんけん、パー!」「あいこでグー!」などと声にしながら、みんななんとかできました。


触れ合いながらじゃんけん!
ところが、次に「声を出さずにやってください!」と言われると、とたんに難易度アップ!
それでもお互い沈黙の中、体を動かすなどタイミングを合わせたり、手に触れたりしながら、なんとかじゃんけんをすることができました!
ここでわかったのは、「光を閉ざされても方法はある」 ということです。





次に目隠しをして、イタリア映画の一部を鑑賞しました。
日本語吹き替えではなく、字幕映画なので、目隠しをしてしまうと、何を言っているのか全くわかりません。
ただ、鳥のさえずりや車の音などがとても際立って聞こえてきます。
次に音声ガイド付きで上映。
言葉が補ってくれるおかげでだいぶ情景が見えてきました。
最後に目隠しをとって同じシーンを鑑賞。
自分の思い描いたイメージと違ったり、ほぼ同じだったり・・・・反応は様々。


参加者が披露した音声ガイドに対し、
堤さんから率直な感想が…
これで映画の音声ガイド(テレビにおける解説放送)というものがよく理解できました。
次に参加者が実際に音声ガイドの原稿を考える番です。
映画「そして父になる」のワンシーンを見て解説コメントを作り、それを披露して
堤さんに講評してもらいます。
この人の解説の「ここは、わかりやすかった!」この解説の「この部分は混乱する」など率直な感想をいただくことで、「なるほど~」と一同納得。

たとえば、ついついすべてを言い表そうとしてしまうのですが、それよりも物語の流れをとめないことが大事であること。美しい文章よりも、短文を重ねて想像のしやすいものにすることのほうがいいと。
また、もう一つ大事なのは、視覚障がい者も晴眼者と同じタイミングで笑いたい、知りたい、驚きたいということ。
そのためにはどのような解説ガイドを、どのタイミングでつけるか・・・・高い技術が求められると感じました。


一言で視覚障がいといっても60%以上が40歳を過ぎて光を失った人なんだそうです。ドラマ映画の舞台となっている街などの描写に、かつて自分自身で見た景色を重ね合わせることも多いとか。全員が全盲ではない、ロービジョンや視野欠損など見えづらさにも色々あるそうです。そういうことも今回初めて知りました。

その他テレビの解説放送全般について、「新聞のテレビ・ラジオ欄には【字幕】と書かれていても、それは視覚障がい者には読めない。また、テレビ画面に【字幕放送】のテロップが出ても、それは読めません。視覚障がい者への情報の出し方を工夫してほしい。」などのご意見をいただきました。

視覚障がいをもつ方々にテレビをもっともっと楽しんでいただけるにはどうしたらいいか。今日のワークショップで学んだことを実際の解説放送や音声ガイドに生かしていかなければと思いました。

参加者の感想

◎現在解説放送の録音に携わっているので、今回のワークショップには興味がありました。場面が変わった時、お互い無言で睨み合っている時、何か物を持った時等々・・長々と説明する時間がない中で、それぞれの状況を短い言葉で理解・想像してもらうことの難しさを改めて感じました。

◎冒頭で目を閉じて映画の音声だけを聞き想像した場面と、次に目を開けて観た実際の場面との違いに驚き、さらにそこに音声解説がついた時の、“閉じた瞳の奥でパッと映像が動き出すような不思議な感覚”を味わいました。
ワークショップの最後には、皆で実際に解説を付け発表したのですが、限られた時間の中に必要かつ十分な説明を織り込むことの難しさもさることながら、ゲスト講師の堤さんから「説明はわかりやすかったけど、全てを説明されてしまうと、これからどうなるんだろうと想像する楽しみが無くなってしまいます。」という感想をいただき、また講師の松田さんからは、「あそこまで説明したのは、見えていないとかわいそうと思ったからですか?」と聞かれ、ハッとさせられました。視覚障がいを持つ方にも同じように映画を楽しんでもらうためには、その場面に流れる音や、間を殺さず、想像しながらワクワクできるような生きた言葉による音声解説が必要なのだということがわかりました。

◎アイマスクをし、映画を観たのは初体験でした。人物も風景もわからず、音だけを聞いて楽しめるのか?と半信半疑でしたが、見えないことによって聞こえてくる様々な日常音や会話や説明の多さに初めは頭が混乱しましたが、2回目、3回目と回数を重ねるごとに耳が慣れてきて、見えないはずの情景を想像し楽しめるようになりました。しかし、いざ自分で解説をつけてみるとなると・・・やはりやはりうまくいかず、解説不足、し過ぎと改めて解説放送の難しさを痛感しました。

■解説放送とは?
情報バリアフリーの観点から、主に視覚障がい者向けにテレビの音声多重放送を使って画面の内容や場面の状況を説明する解説音声のこと。
平成9年に放送法が改正され、テレビジョン放送事業者は、字幕番組・解説番組をできる限り多く設けるようにしなければならないこととする放送努力義務が規定されました。以後、字幕放送、解説放送が付与されている番組は年々増えてきています。

■音声ガイドとは?
音声ガイドとは、映画の視覚的な情報を補うナレーションです。目の不自由な方々は、映画の音や台詞を聴き、映像を想像しながら楽しみます。その想像をより豊かにするのが、音声ガイドの役割です。

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