アフガニスタンの現状
アフガニスタンの現状2 教育 成功と課題2
最重要課題“教育”
 そして、教育の問題です。
 国連あるいはユニセフが復興の為にプロジェクトを進めようとする時に、タリバン時代以降のデータが全く無く、計画立案が非常に困難な状態です。

 ユニセフが紛争後の最も重要な活動だと考えた“教育”という課題を見ても、3500校あった学校の殆どが破壊されてしまっています。したがって想像だけで計画を立案するしかなかったのです。街全体が破壊されていて何処に学校があるのかすらわからないといった中での支援活動だったのです。

 ユニセフは3月23日の学校再開時に150万人の子どもが戻ってくる事を想定して始業式の準備を行いました。しかし、実際には320万人の子どもたちが戻ってきました。それはアフガニスタンにおいての教育に対するモチベーションの高さが象徴されたものであって大変喜ばしい事ではあります。しかし、それは150万人分の教材しか用意されていなかったという事であり、170万人の子どもたちには教材が行き渡らなかったという事です。

 更にそれは今後に大きな問題を残しています。ほとんどの子どもたちが現在は1年生であり、この子達は更に上級へと進級し、新たに新入生を迎える事となり、教育を受ける子どもたちは毎年増え続けるという事です。その為の教材や施設を毎年供給する必要があります。

 写真にある子どもたちが下げているバッグの中にはテキストやノートを初めとした教材が入っています。これは日本円で2000円ぐらいのものですが、その2000円を払える親はアフガニスタンには殆どいません。その様な環境下で国際社会の支援は必要不可欠となります。

 また、現在の1年生の年齢は7歳から21歳の子どもまでいます。アフガニスタンでは20年以上の内戦で学校に行かない事が当たり前の状態でした。そしてタリバンの支配下では、女の子が学校に行く事を許されなかったのです。

 21歳の女の子は1年生です。教育を受ける機会が全く無かった女の子達が1年生としてスタートしたのです。この子どもたちが少なくとも読み書き・算数ができるところまで支援して指導する必要があると考えます。
教育photo01
タリバン政権下では禁止されていた女子教育も、堂々と行えるようになった。
教育photo02
子供たちは、テントや破壊された校舎の中で地べたに座り、熱心に勉強している。
教育photo03
地雷教育は「命を守るため」の必項科目。読み書きが出来ない人が多いため、授業はイラストを使っている
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