EXPERIENCE TEACHES YOU EVERYTHING
（経験に勝る教育はない）

「実学主義」の農学部で学ぶ彼らの多くは、「就職率がいいから」「キャンパスが都心にある」「親の希望で仕方なく」──そんな理由で漫然と学生生活を送っています。通りいっぺんの「進路希望」ならあります。一流企業に就職したい。女として自立したい。親を安心させたい。しかし彼らは、まだ知りません。本当の牛乳のおいしさを。緑濃い自然の美しさを。大地の過酷さ、そしてはぐくまれた命の尊さを。そして、「命の輝き」を知らずして、生きる意味などないことを──この夏、彼らは学びます。そこには、大切なものがたくさんありました。都会の喧騒の中に埋もれてしまって、誰も気づくことができない、けれど、何よりも大事なものがありました。
　この物語は、そんなキャンパスライフを経験することになる男女8人が、“北の大地”である夏過ごした、輝くような日々を描く青春群像劇です。