2003年6月12日(木)放送 みどころ

#10 ~お笑い芸人で読み解く~ドストエフスキー「罪と罰」

高利貸しアリョーナ・イワーノヴナ殺害を犯すペテルブルグの貧しい大学生ロジオン・ロマーヌイチ・ラスコーリニコフ、彼を慕う心美しい娼婦ソフィア・セミョーノヴナ・マルメラードワ、人生を兄のために差し出そうとするラスコーリニコフの妹アヴドーチャ・ロマーノヴナ、美貌のアブドーチャを追い回す地主アルカージイ・イワノーヴィチ・スヴィドリガイロフ…、と大雑把に登場人物のごくごく一部を紹介した時点で物語を見失いそうな貴方、諦めるのはまだ早い!
知名度、厚さ、難解度、まさにこの番組のために用意されたとしか思えない本作を、藤子F不二雄は読破したけどドストエフスキーはちょっと…、という方も安心のわかりやすさ何と「お笑い芸人」に喩えて(!)紹介します。

<「罪と罰」豆知識>
・打合せ中、どうも話が食い違うスタッフがいた為問い詰めたところ、手塚治虫版「罪と罰」を読んだだけで乗り切ろうとしていたことが発覚。手塚版は長大なストーリーを130ページ弱(!)にまとめたため、全く異なるエンディングとなっている。ちなみに「罪と罰」は漫画家を魅了するのか、神様・手塚先生以外にも、「ナニワ金融道」青木雄二氏も愛読者であり、解説本を出している。

・ロシア人の名前「〇〇スキー」は「〇〇スキー大好き!」のようなダジャレに用いられることが多く、今、思い出しただけでも、チャイコフスキー(「ドラえもん」)、タルコフスキー(雑誌「イメージフォーラム」)などが挙げられる。大学のロシア関係の学部では誰もが一度はドストエフスキーで同様のダジャレを発していると推測される。

キャスト

本の案内人:白井 晃
読書界の寅さん:石井正則
今週のマドンナ:永田杏奈
ナレーター:服部 潤

スタッフ

構成:大原広軌
ディレクター:石川北二

バックナンバー