あらすじ
<第7回> <第8回> <第9回>

<第7回> 「君に会えてよかった」
 末次(小日向文世)、遠藤(八嶋智人)、舞子(松たか子)ら事務官たちは、様々な仕事を検事たちに申しつけられ、日ごろの不満がたまっいる。「俺たちになんでも押しつけやがって」など、こぼす末次や遠藤だが、舞子は牛丸(角野卓造)が張り出した副検事任用試験の張り紙を見て、チャンスが来たと燃えるのだった。

 しかし、試験は事務官経験十年以上が暗黙の条件。舞子は、なんとか受験させてもらおうと、牛丸に頼みこむ。  城西支部に新しい事務官、正木(金田昭夫)がやってきた。正木は舞子とともに、久利生公平(木村拓哉)、美鈴(大塚寧々)の担当をすることになった。しかし正木はもうすぐ事務官を辞めてクレープ屋を始めようと計画していた。奴隷のような仕事はやっていられないと末次、遠藤も共鳴。一緒にやろうと話が盛り上がる。

 久利生は、痴漢事件の捜査をしていた。被疑者は大手貿易会社の専務の綿貫(寺田農)。綿貫は痴漢の常習容疑がかかっていいた。しかし綿貫は会社での自分の立場を盾にし、毎日車で通勤しているからと容疑を否定。名誉毀損、誤認逮捕で訴えると久利生に毒づくのだった。すべて、弁護士に指導されてのことだった。

 久利生が、執拗に捜査を進めようとすると、弁護士の神林(石丸兼二郎)は「起訴するなら、被害者の女性の過去を持ち出す」と脅してきた。

 被害者の女性、智美(松永玲子)は実は綿貫の会社の社員。しかし事件後不当に解雇されていた。そのうえ、智美が過去に不倫問題があった事実を裁判で持ち出すと脅かしてきたのだ。婚約者もでき、間もなく結婚する予定の智美。智美のことを考えると下手な動きはできない。汚いやり方に舞子は憤る。何かを思案する様子の久利生。そんな二人を見ている正木。

 久利生は、綿貫の運転手に、舞子は、綿貫の秘書にアタックするが、二人とも専務と口裏を合わせていて、壁は厚い。果たして智美を傷つけることなく、綿貫を起訴に持ち込めるのか?

<第8回> 「過去を知る女」
 痴漢事件公判で、女性弁護士・巽江里子(飯島直子)に反論され、美鈴(大塚寧々)はぶ然として、城西支部に戻ってきた。その頃、久利生(木村拓哉)は、牛丸(角野卓造)から医療過誤事件を担当するよう命じられていた。医療過誤は立証が難しく検事たちは嫌っていた。

 城西支部に颯爽と現れた江里子は久利生と親しい様子。周囲の芝山(阿部寛)、江上(勝村政信)、そして舞子(松たか子)は2人の仲を詮索し始める。

 江里子に入れ知恵されたためか、被疑者の医師は一転否認に転じる。勾留すべきか、久利生が迷っていると、江里子が起訴か不起訴かと迫ってくる。そんな江里子に舞子は、「久利生検事はえん罪を作らないためにも、調べをきっちりします」ときっぱり言うのだった。

 久利生は、舞子とともに手術後死亡した被害者の家族に会い、続いて病院に出向いた。田所理事長(田山涼成)、笹本院長(津山應志)にも会うが、明らかに口裏合わせしていた。

 さらに久利生は、事件直後に病院を辞めた準看護婦がいることを突き止め、会いに行く。その準看護婦・淳子(木内晶子)は待遇の良い病院に勤めていた。これも、江里子の策らしい。事件の日のことについて語ろうとしない淳子だったが、久利生と舞子の懸命な説得でやっと重い口を開き「医療過誤があった」と証言した。医師を起訴した久利生。江里子も負けてはならじと、一層策を巡らし始める。

 いよいよ公判初日、証言に立った淳子は久利生の質問に、証言を一転させた。目が点の久利生、一方、江里子はニンマリほくそ笑むのだった。

<第9回> 「俺がずっとそばにいる」
 出勤途中に石膏像が落ちるというハプニングに見回れた舞子(松たか子)、しかし彼女の話に全く関心が無い芝山(阿部寛)、美鈴(大塚寧々)ら検事、事務官たち。  しばらくして、宅配のピザが届けられた。「だれが頼んだのかしら」と、舞子が代金を払おうとすると、ピサの箱から突然モクモク煙が上がりだし、煙に紛れ配達人が棒状の物を振り回し、暴れ出した。男はすぐ逃げていったが、警察が現場検証に来るなど地検支部は、大混乱。

 久利生公平(木村拓哉)は、犯人が「カチカチ」という音をさせて逃げていったのが妙に気になっていた。舞子は、男の指先に緑の塗料がついていたのを覚えていた。久利生は「SMOKY」と書かれたピザ箱のデザインから、犯人像を推理し始める。

 牛丸(角野卓造)は「検察を襲うことは、法秩序に対する挑戦」と、記者会見で怒りを露わにする。その一方で、安全のため、単独行動はせず、一緒に行動するよう検事達に指示する。自分が狙われているかもしれないと疑心暗鬼になる城西支部の面々。

 眼鏡を壊してしまった舞子は、久利生と共に眼鏡店へ。「こっちが似 合う」「イヤ、かちっとしたものがいい」など、二人が眼鏡を選んでいると、久利生は舞子のバッグに、不審な箱を見つけた。耳を当てると、カチカチという音。危険と思った久利生は、人通りの少ない路地に箱を持っていく。案の定その箱はボンと爆発した。舞子は大怪我したかもしれない。久利生は一人で家に帰すのは危険と、自分の部屋に誘う。動揺して眠れない舞子を励ます久利生。さらに彼は犯人像を推理していた。そして、あることを思いつき、担当の高梨刑事(高橋克実)に指示すると、ピザ箱のデザインとよく似た特徴ある文字をいたずら描きしていた男、市村(相島一之)が捕まった。支部に来たピザ配達人はこの男と舞子も証言、証拠品も出てきて、牛丸らもホッと安堵の息。

 なぜ舞子を狙ったのかと、久利生が市村に問いただすが、市村は雨宮のことを知らない様子。ハッとする久利生だった・・・。


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